太陽光発電先進国、ドイツでメガソーラーに取り組む日本人世界一周サムライバックパッカープロジェクト(2/3 ページ)

» 2012年05月22日 08時00分 公開
[太田英基,世界一周サムライバックパッカープロジェクト]
世界一周サムライバックパッカープロジェクト

インド人学生の貪欲さに圧倒された

――海外(ドイツ)で働くこと、生活することの魅力について教えて下さい。

南原 まずは、単純に好奇心を刺激される出来事がたくさんあることです。そして、異なる生活習慣や考え方の人たちと働くので、意外なことや学ぶことが多いです。

 日本での生活は細かいところまで行き届いていて、ある程度考え方も近い人たちと接するわけですが、海外では驚くこと、理解できないことがよくあります。

 そういう体験を通して、想定外の出来事や自分が理解できない人や考えに対して柔軟に受け止めることができるようになります。多様性が何なのかを考えることで、自分の受け皿が大きくなっていくんじゃないかなと思います。

 ドイツでの生活は、仕事だけではなくて家族との時間、趣味、地域コミュニティでの活動などを重視して、仕事のスタイルも残業はせず、休暇をきちんと取得するスタイルです。それが個人の幸福にも社会にもいいと考えられている。大事なことだなと思います。

――今後の予定や将来の夢(目標)について教えてください。

南原 日本国内と海外の両方で、ローカルの再生可能エネルギーの普及と、街作りに携わっていきたいと思っています。再生可能エネルギー100%の街を日本各地に増やして、同時に世界中にも広げていく仕事がしたいので。

――最後に、日本の若者にメッセージをお願いします。

南原 ぜひ早いタイミングで、海外で生活するといいと思います。生活環境や文化というのもそうですが、働くことを考える上でも意識が変わると思います。

 私の場合は、学生時代にアイセックという団体のプログラムで、インドでインターンした時、周囲のインド人学生の仕事やキャリアアップへの貪欲さや競争の激しさにまず圧倒されました。人口も経済も伸びている国の熱気は、日本国内にいると体験できないものです。

 それに仕事を得るためには、何かができる能力と経験が必要で、小さなことからでも身に付けないと仕事がないという厳しさを東欧やアジアの学生たちから感じました。これは自分が仕事を選ぶ上でも影響を与えたと思います。

 ドイツでは人生の中で何を大切にするのか、最近で言うワークライフバランスのようなものを働きながら実感することができて、これもこれからの選択に影響してくると感じています。自分の視野を広げて、新しい体験をしていくために、海外に出るのはすごく効果的だと思います。

 また、再生可能エネルギーの分野は、日本では停滞していたので、海外で活躍する日本人の若手が足りません! これからの世界に重要な事柄なので、太陽光以外でもいいですし、再生可能エネルギーをぜひ一緒に作っていきましょう!

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