最も多い社名は「アシスト」、ここ4年でカタカナ社名が増加

» 2012年05月18日 14時12分 公開
[Business Media 誠]

 会社の業種や、扱う商品などを表すことも多い社名。東京商工リサーチが261万社のデータベースから分析したところによると、最も多い社名は「アシスト」で609社であることが分かった。

 「アシスト」の609社を業種別にみると、サービス業などが196社(構成比31.7%)と最多で、建設業が100社(同16.2%)、小売業が79社(同12.8%)、不動産業が61社(同9.8%)で続いた。「英語で『Assist』は『力を貸す、手助けする、援助する』などを意味し、総じて社会に貢献するという企業理念を象徴する形で社名に多く使用されていると考えられる」(東京商工リサーチ)

 2位は「ライズ」で515社、3位は「アドバンス」で478社、4位は「トラスト」で433社、5位は「サンライズ」で427社。4年前の調査と比較すると、前回は上位10位のうち3社が漢字社名だったが、今回は上位13位までをカタカナ社名が占めていた。社名の文字種類別の構成比を見ると、漢字だけの社名が前回調査比4.1ポイント減の44.1%となった一方、カタカナだけの社名が同0.9ポイント増の27.5%となっていた。

社名ランキング(出典:東京商工リサーチ)

社名は理念を表すものにも

 社名後部で業種や業態などを示す漢字表記で最も多かったのは、「工業」で11万5072社。以下、「建設」が7万3625社、「工務店」が4万2812社、「商事」が4万2593社、「商店」が4万1452社で続いた。

 また、同じくカタカナ表記で最も多かったのは、「サービス」で3万8729社。以下、「センター」が2万1492社、「テック」が1万9409社、「ジャパン」が1万6989社で続いた。

 東京商工リサーチでは「漢字社名は『名は体を表す』で社名から業種や業態を推測できたが、カタカナ社名は企業イメージや理念が先行するケースが多く、社名だけではその企業の業種や業態などがつかめなくなってきた。社名は企業の名称にとどまらず、その企業の目指す理念などを表すものに変わってきている」とコメントしている。

 調査対象は、東京商工リサーチの企業データベースから抽出した261万社。調査時期は2012年4月。

社名後部で業種や業態などを示す漢字表記(左)、社名後部で業種や業態などを示すカタカナ表記(右、出典:東京商工リサーチ)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.