ソニー好きとアップル好きはどう違う?――データから見るペルソナ図鑑消費者理解コトハジメ(2/4 ページ)

» 2012年05月18日 08時00分 公開
[大久保惠司,Business Media 誠]
誠ブログ

好きと答えているけれど……

 ぺるそねの2万9093サンプルのうち、20代男性でソニーが好きと答えている人は965人います。この人たちを「ソニー好きお兄さん」と定義します。「ぺるそね」ではポータブルミュージックプレイヤー、デジタルカメラ、PC、液晶・プラズマテレビ、ゲーム機、携帯電話について所有しているブランドを聞いています。

 「ソニーが好きと答えていながら、本当にソニー製品を買っているのか?」を調べてみました。比較対象として「アップルが好き」と答えている同世代の男性(470人)を設定し、見ていくことにします。こっちは「アップル好きお兄さん」としましょう。グラフはソニー好きな人がソニー製品を購入している率とアップル好きな人がアップル製品を利用している率を表しています(携帯電話はソニーエリクソン製をソニーの製品としてカウント)。

それぞれが好きなメーカーのものを所有しているか?

 ソニー好きお兄さんが選んでいるブランドは、「液晶プラズマテレビ」「携帯電話」を除いてソニーがトップに来ています(ちなみにその2つのカテゴリーでトップに来たのは「シャープ」でした)。ところが、これが圧倒的というわけではありません。過半数を超えているのは「ゲーム機」だけでした。ウォークマンですら、3人に1人しか所有していません。

 これはアップル好きお兄さんについても同じで、アップルが販売しているカテゴリーで見ると、携帯電話を除いてアップル製品がトップになっています。しかし、過半数を超えているのは「ポータブルミュージックプレイヤー」だけです。携帯電話ではこちらもシャープが僅差でトップでした。

 これを見る限り、ソニー好きな20代男性の多くは「プレイステーション」によってソニー好きになり、アップル好きな20代男性の多くは「iPod」によってアップル好きになっていると言えます。つまり、最近のソニーを代表してきた製品は「プレイステーション」であり、アップルを代表してきた製品は「iPod」であるということです。

 アップルの次の主軸がiPhoneになっていくことは予想がつきますが、ソニーの次の主軸は一体何になるのでしょうか?