ソニー好きとアップル好きはどう違う?――データから見るペルソナ図鑑消費者理解コトハジメ(1/4 ページ)

» 2012年05月18日 08時00分 公開
[大久保惠司,Business Media 誠]
誠ブログ

 5月に相次いで発表された日本の大手電機メーカーの2011年度決算。まさに総崩れという状況でした。その中でもソニーは過去最大の4566億円の赤字を計上するという厳しいモノになりました。

 こうした状況下、ここ1カ月くらい、多くの方々がソニーの再生について語っています。ソニーは多くのファンに支えられる、日本を代表するブランドです。しかし、ポータブルミュージックプレイヤー市場でアップルの後塵を拝してから、そのソニーファンの質も変貌してきたのではないでしょうか? ……というわけで今回は「ソニー好き」な人々のペルソナを追ってみたいと思います。

10代〜20代の男性に「ソニー好き」が多い?

 クラウド型消費者分析ツール「ぺるそね※」の2万9093人に「好きな家電メーカーは?」と聞いたのが以下のグラフです。

※ぺるそね……約3万人の消費行動データをもとに、ターゲットとなる人々のライフスタイルを読み解けるナレッジベースサービス。データは2011年9月調査のもの。

 複数回答なので重複はしていますが、トップが「パナソニック」、2位が「ソニー」でした。女性に限ると2位はシャープとなります。1990年代から2000年代の始めごろまでは、最も好かれている家電メーカーは「ソニー」だったと記憶しています。マクロミルが提供している「ブランド・データ・バンク」では好きな家電メーカーのランキングを2004年から時系列で見ることができますが、当初ずっとトップだった「ソニー」が「パナソニック」に逆転されたのは2008年前後でした。

好きな家電メーカーブランド

 年代別に見てみると、ちょっと様相が変わってきます。10〜20代の男性に限れば「ソニー」はトップに立ちます。そして全体では10位に入っていた「アップル」が5位に入ってきます。

 20代の男性の好きな家電メーカーのグラフでは、比較対象として男性全体のデータを表示しています。興味深いのはソニーとアップルを除くと、男性全体の数値より上回っているメーカーブランドはないということです。これは、若い人々の家電製品に対する興味が失われていることの現れなのでしょうか? いずれにしてもソニーの未来を支える20代の男性に絞って見ていくことにしましょう。

20代男性の好きな家電メーカー
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