家賃並みで買えるマンションってあるの?(2/4 ページ)

» 2012年05月14日 12時00分 公開
[川瀬太志,Business Media 誠]
誠ブログ

注意点その2:売却時の残債

マンションの価値は築年数が経過すれば下落する(写真と本文は関係ありません)

 「やっぱり新築のマンションはキレイだなあ。しかも賃貸よりもオトクだし」といった軽い感覚で、ローンを組んでマンションを買ってはいけません。なぜなら、将来のライフスタイルの変化に対応できなくなるかもしれないからです。

 例えば、3000万円のマンションを35年ローンで買ったとします。金利0.875%でローンを組んで、5年後に売却しようとすれば、残債は約2500万円。その時の売却価格が2500万円を下回れば、売った後にローンが残ってしまう。もし手持ち資金がなければ売るに売れませんし、もちろん引っ越しも難しくなります。

 一般的に、マンションの価値は築年数が経過すれば下落します。なので、将来の売却価格の下落を見込んで、購入時には頭金を多めに入れておくことが大事になります。

 また売却しやすい(=買い手がつきやすい)マンションを買うこともポイント。マンションの一番のメリットは「利便性」なので、例えば、中心市街地の駅に近いマンションなどは買い手がつきやすいかもしれません。価格が安いからという理由だけで利便性の悪い郊外にあるマンションを、フルローンで買うのはやめておいたほうがいいでしょうね。

注意点その3:毎月のランニングコスト

 「一戸建ては高いのでマンションを買おう」という人もいるでしょう。しかしマンションの場合は、ローンの返済額だけではありません。管理費、共益費、修繕積立金、駐車場といったいわゆる「ランニングコスト」が必要になってきます。

 例えば、管理費や駐車場代などで毎月3万円かかるとします。前出の条件(物件価格3000万円、金利0.875%、35年)であれば、毎月のローン返済額は「8万3000円」でした。そこに3万円のランニングコストを加えると、毎月の支払額は「11万3000円」。