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» 2012年05月09日 17時09分 UPDATE

コンプガチャは「景品表示法上の問題点がある」――消費者庁、来週にも公式見解を表明 (1/3)

消費者庁の福嶋浩彦長官は5月9日、ソーシャルゲームのコンプガチャについて「一般論として景品表示法上の問題点がある」と認識しているとコメント。「今週中には難しいが、できるだけ早く(公式)見解を出したい」と述べた。会見の内容を詳しくお伝えする。

[堀内彰宏,Business Media 誠]

 消費者庁の福嶋浩彦長官は5月9日に行った会見で、ソーシャルゲームのコンプリートガチャ(コンプガチャ)について「一般論として景品表示法上の問題点がある」と認識しているとコメント。「今週中には難しいが、できるだけ早く(公式)見解を出したい」と述べた。

 コンプガチャとは、カードなどが当たるガチャ(くじ引き)を引いた際、指定されたカードがそろった時、報酬のカードをもらえるというもの。ガチャが有料の場合、揃うまでに多額のお金を費やすこともあり、消費者庁には2010年度から65件の相談が寄せられていたという。グリーの『探検ドリランド』、バンダイナムコゲームスの『アイドルマスター シンデレラガールズ』など、いわゆるカードバトル型ソーシャルゲームで多く採用されている。

 コンプガチャについては、読売新聞が消費者庁が規制に動く可能性について5月5日に報道。松原仁消費者担当相は5月8日の閣議後会見で、「極めて射幸心をあおるということは間違いない」とコメント、その上で「一定の抑制的な方向性を打ち出すことは必要だ」と触れたと報じられた。

ah_konpu1.jpg 消費者庁の福嶋浩彦長官

 会見の質疑応答の要旨は以下の通り。

――コンプガチャについて景品表示法上の問題があるとの報道がありますが、現在の消費者庁の見解を教えてください。今後の規制強化を検討しているのでしょうか。

福嶋 この件についての消費者庁としての景品表示法上の考え方は、これから正式に示していきたいと思っています。今の時点で消費者庁が検討していることということでお話ししたいと思います。

 これはご質問にあったわけではありませんが、ガチャでカードを取得すること自体は消費者と事業者の取引ですから、そのカードが景品に当たるわけではありません。ただ、カードの特定の組み合わせによってレアカードを得る、事業者からするとレアカードを提供するということは、「カードの取引に消費者を誘引するための経費」ととらえられると思います。

 そうしますと、カード合わせの方法を使って、懸賞による景品を提供するということは景品表示法が禁止をしている事項に当たりますので、これはあくまで一般論でどの事例がどうだと言っているわけではありませんが、一般論として景品表示法上の問題点があると考えています。

 こうした考え方をきっちりまとめて消費者庁の考え方として提示して、もちろん消費者のみなさんにもですが、特に事業者のみなさんに注意喚起していきたいと思います。

――産業への影響から見て、規制は過剰反応ではないかというような声もあるようですが、これについてどのようにお考えか教えてください。

福嶋 いろんなご意見があるのかもしれませんが、子どもたちがレアカードを得ようとして月何十万円もの請求が来てしまったという事例がありますので、少なくともそういった事態は避けなければいけないと思っています。

 過剰に規制するつもりはありませんが、必要な規制といいますか、必要な事業者への注意喚起をまずしていきたいということです。

――消費者庁の見解はいつごろを目途に発表されるのでしょうか。

福嶋 これはできるだけ速やかにということです。ただ見解をまとめる上で、どういう実態があるかということを踏まえる必要があります。

 そういう調査をしたり、見解をきっちりしたものとしたりして、まとめる作業は少し時間がかかりますので、明日とか今週というのはちょっと無理があるのですが、できる限りに速やかにやりたいと思っています。

――(コンプガチャとは違い)ガチャ自体に関してなのですが、当選確率について宝くじのように明示させるべきとお考えでしょうか。

福嶋 必要があれば、そういうこともありうるのかもしれません。ただ、確率の問題というより、カード合わせという方法で懸賞による景品等の提供というのは禁止事項となっていますので、確率がどのくらいだからということではないと思います。

――コンプガチャ以外のものに踏み込んでいこうとは、現在のところ考えていないということでしょうか。

福嶋 今、コンプガチャを想定してやっているわけですが、今言いましたような類型に他のものでも当たれば当然、それも景品表示法上の問題があるということになります。

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