トヨタの電気自動車「RAV4 EV」を「リーフ」と比較、実質価格と電池容量はともに1.7倍(2/2 ページ)

» 2012年05月09日 12時46分 公開
[朴尚洙,@IT MONOist]
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RAV4 EV、リーフ、Tesla Roadsterを比較

 今回公表されたRAV4 EVの仕様を、北米市場で販売中のEVである日産自動車の「リーフ」と比較した。参考のために、テスラのEVスポーツカー「Tesla Roadster」の仕様も併せて示している。

 RAV4 EVの販売価格は、リーフよりも約1万7000ドル(約136万円)高い。これは、クロスオーバーSUVであるRAV4 EVが、コンパクトカーであるリーフよりも車格が高く設定されていることの表れだろう。実際に、ベース車のRAV4の価格は2万2650ドル(約181万円)からで、リーフと同格に位置する日産自動車のコンパクトカーである「Versa(国内名ティーダ)」は約1万990ドル(約88万円)と比べると、約1万2000ドル(約96万円)の差がある。車格が高いこともあって、RAV4 EVのモーターの最高出力や最高速度は、リーフを上回っている。

「RAV4 EV」と北米市場で販売中のEVの比較
車両名 RAV4 EV リーフ Tesla Roadster
車両タイプ SUV コンパクトカー スポーツカー
駆動方式 FF FF MR
乗員 5人 5人 2人
モーター最高出力 115kW 80kW 215kW
最高速度 160km/h 145m/h 201km/h
電池容量 41.8kWh 24kWh 53kWh
充電時間 6時間(240V/40A) 30分(急速充電、80%まで) 3.5時間(240V/70A)
走行距離 160km(実走行環境) 200km(JC08モード) 393km(EPA燃費ラベル)
重量 1829kg 1520kg 1238kg
販売価格 4万9800ドル(398万円) 3万2780ドル(262万円) 10万9000ドル(870万円)

 なお、RAV4 EVが販売されるカリフォルニア州でEVを購入する際には、連邦政府からの税額控除7500ドルと州の補助金2500ドルを受けられる。つまり、実質価格は、販売価格よりも1万ドル(約80万円)安くなるわけだ。この実質価格でみると、RAV4 EVはリーフの約1.7倍になる。

 実は、リチウムイオン電池の容量も、RAV4 EVはリーフの約1.7倍になっている。高容量の電池を搭載しているにもかかわらず、RAV4 EVの走行距離は「実走行環境で160キロ」(プレスリリースより)となっており、リーフのJC08モードにおける200キロを下回っている。ただし、この160キロという走行距離は、トヨタ自動車が米国のドライバーの平均的な走行スタイルを基に社内で測定したもので、JC08モードよりも米国環境保護庁(EPA)の燃費ラベルに近いと考えられる。リーフのEPA燃費ラベルの走行距離が117キロであることを考えると、RAV4 EVの走行距離は極端に短いというわけではなさそうだ。

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