コラム
» 2012年05月09日 08時00分 UPDATE

楽観主義が仕事を変える (1/3)

しばしば、ビジネスパーソンたちが口にする「仕事がツライ」という言葉。筆者は、この「仕事のツライ」に対して個人ができうる最大の処方せんは、楽観主義を持つことだという。

[村山昇,INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール:村山昇(むらやま・のぼる)

キャリア・ポートレート コンサルティング代表。企業・団体の従業員・職員を対象に「プロフェッショナルシップ研修」(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)を行う。「キャリアの自画像(ポートレート)」を描くマネジメントツールや「レゴブロック」を用いたゲーム研修、就労観の傾向性診断「キャリアMQ」をコア商品とする。プロ論・キャリア論を教えるのではなく、「働くこと・仕事の本質」を理解させ、腹底にジーンと効くプログラムを志向している。


 「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する」――仏哲学者・アラン

 私は日ごろ、主に企業に勤めるビジネスパーソンたちと仕事で接しています。彼らの多くが「仕事がツライ」と口にします。この「ツライ」には、千差万別あります。能力のキャパと仕事の要求がミスマッチでツライ場合もあれば、嫌で嫌でしょうがない仕事を任されてツライという場合もある。

 仕事に何らかの面白みを感じていてツライと思いながらも頑張れる場合もあれば、まったくの怠け根性でただツライツライと愚痴っている場合もあります。

 また、私は直接の接点はありませんが、世の中には不幸にしてフリーター人生を余儀なくされ、日々、本当にツライ3K仕事をして糧をつないでいる人もいるでしょう。

 私はこの「仕事のツライ」に対して個人ができうる最大の処方せんは、楽観主義を持つことだと思っています(もちろん企業や社会が制度面で解決しようとする努力は複合的に必要です)。

 「つまらない」「生きるためにしょうがない」「どうせ俺の人生はこんなもの」「しょせん会社や世の中はそんなもの」といった悲観主義を分母にしたツライは、早晩自分の心身を痛めていくのが確実です。

 一方、「そこに何か面白みを見つけてみよう」「働くことでいろんなことが勉強できる」「この方向で頑張れば何かが見えてくるはず」「この仕事には意味を感じているから」など楽観主義を分母にしたツライは、自分を成長回路に乗せてくれます。

 ちなみに私がここで言う楽観主義とは、状況を気楽に構えながらも「最終的にはこうするぞ」という意志を含んだ姿勢のことです。ですから楽天主義とは異なります。楽天主義とは、意志のない気楽さです。根拠のない安逸と言ってもいいかもしれません(別名:能天気)。

 いずれにせよ、悲観主義をベースにするか、楽観主義をベースにするかで、仕事のツライは天地雲泥の差が出ます(5年後、10年後、20年後の差は決定的です!)。

 だから、私は楽観主義を声高に勧めたいのです。では、楽観主義と悲観主義の分岐点はどこにあるか――。それは冒頭のアランの言葉にもある通り、目の前の状況を意志的にとらえるか、それとも、感情で流されるかにあります。

 自分に言いわけを作って、ほかに責任を転嫁して、感情に流されるのは簡単なことです。しかし、そこをあえて、未来的な意志の下に状況をポジティブに建設的に解釈し直していく。そして行動していく。この微妙な心持ちの差が、一刻一刻、1日1日、1年1年と積み重なって、結果的に悲喜こもごもの人生模様になるんだと私は思います。

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