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» 2012年05月05日 00時01分 UPDATE

東日本大震災ルポ・被災地を歩く:それでも桜は咲くのだ。花見ができなくなろうが (3/4)

[渋井哲也,Business Media 誠]

「宝泉寺」のしだれ桜

yd_shibui3.jpg 宝泉寺のしだれ桜

 夜ノ森公園では「桜祭り」が行なわれる季節だが、警戒区域になっているために今年も中止だ。その公園内は除染で出た「ゴミ」の仮置き場になっている。

 リフレ富岡は、昨年3月11日の地震発生から12日の朝まで地域の住民が避難してきた。富岡町では12日朝、全村避難を指示する。バスが用意できず、原則的には個々人での避難になった。しかし、クルマでの避難ができない人のために、町ではバスを用意した。そのときに使ったのが、このリフレ富岡のバス。集合場所もここだった。

 富岡二中付近の道沿いにも桜のトンネルがある。ここから見える桜並木はよく見える角度で、多くのメディアがこのポイントから撮影している。町がネット配信するライブカメラもこの地点からの映像だ。

 二中の体育館前にも桜がある。ここも避難場所になった。二中の生徒は下校していたために、学校での生徒への対応がほとんどなかった。しかし、地域住民は二中の体育館に避難する人も数多くいた。また、富岡一小は一度、「学びの森」に避難したが、最終的には二中体育館に避難する。ここで保護者への引き渡しが行なわれた。しかし、川内村へ避難するまで保護者と会えない子どもたちもいた。二中体育館に避難した人の中で、クルマでの避難ができない人たちはリフレ富岡に向かった。

 役場職員の配慮で、「宝泉寺」のしだれ桜も撮影できた。宝泉寺のしだれ桜は、夜ノ森の桜並木とは違ったおもむきがあり、町の桜の名所のひとつになっている。Twitterでそれらの桜をアップすると、富岡町の人たちから感謝のメンションがあった。それだけふるさとを回想する人がいるのだろう。

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