なぜ“普通のオトコ”は、なかなか見つからないのか?仕事をしたら“恋愛のナゾ”が解けてきた(1)(3/6 ページ)

» 2012年04月26日 08時02分 公開
[土肥義則Business Media 誠]

「3高」は今でも存在する

西口:バブルのときに「3高」と言う言葉が流行しました。メディアでもあまり取り上げなくなったせいか、ほとんどの女性は「自分は『3高』を求めていません」と言っています。でも、今でも「3高」はしっかりと存在しています。

土肥:え? でも「私、年収、身長、学歴は高いほうがいい」という女性って、最近はいませんよね。

西口:こうした時代なので、女性も「3高」と言うのはみっともないので、口にしないだけ。

 ここで問題なのは、「3高」と思っていない女性が多いこと。現在、大学進学率は50%を超えているので、大学を卒業していることは、女性にとって「普通」に感じている。多くの女性は悪気があって言っているわけではありません。「普通の大学を卒業して当たり前」ということを疑ったことがないので、「普通」という言葉が出ているだけのこと。身長も同じで、「普通に、ヒールを履いた私よりも高ければ」。女性の身長も高くなっているので、170cmは必要でしょうが、これでかなりの比率の男性を対象外にしてしまっている。

 別の視点で考えてみましょう。各種のアンケート結果をみると「価値観が合う人がいい」といった答えが上位にきますが、それはアンケート向けに自分を着飾っていることが多い。例えば、結婚相談所のサービスを受ける場合、まず相手に求める条件を記入します。そのとき、「年収」「学歴」「身長」については“普通よりも高い男性”を求める女性が多いのは事実。お金を払って登録するのだから、そこには本音が出ます。「結婚相談所に登録するような人は違う」という反論が来るかもしれませんが、私は、彼女らはより自分に素直なだけだと感じます。

 よく「誰でもいいから、紹介して」という人がいいますが、これはちょっと失礼な話。なぜなら「誰でも」といった瞬間、相手に提案させなければいけないから。例えば、レストランを選ぶとき、なに食べる? と聞いて「なんでもいい」と答える人がいますよね。これも相手に提案させている。

 こうした会話は、ビジネスの世界では考えられないこと。「自分は考えるのが面倒だから、あなたの会社が提案して」と言っているようなもの。

 なので「誰でもいいから紹介して」とは言わないほうがいいでしょう。「誰でも」という言葉を使うときは、やはり思考が停止しているとき。できるだけ具体的に伝えることができれば、自分自身のイメージも湧くし、紹介も期待できるのではないでしょうか。

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