コラム
» 2012年04月17日 10時30分 UPDATE

窪田順生の時事日想:覚せい剤を密輸した男が明かす、北朝鮮の仕事術 (1/4)

「人工衛星」騒動で北朝鮮が注目を集めている。ビジネスパーソンとしては「相変わらずよく分からない国だな」ぐらいしか感想はないだろうが、実は彼らから学ぶこともある。それは、我々日本人が忘れてしまったものだ。

[窪田順生,Business Media 誠]

窪田順生の時事日想

 物事には必ずコインのように表と裏がある。それはビジネスも然り。詐欺や裏取引、あるいは法の網を巧妙にかいくぐったグレー商法……。もちろん、それらは断罪されてしかるべきだが、そんな「裏」から若きビジネスパーソンが学ぶことは多い。人々が何を欲し、社会には何が足りないのか。つまり、日本経済の「裏」を知ることができるからだ。

 火曜日の時事日想は、テレビ、全国紙、週刊誌といういわゆるニュースの現場を経験してきただけではなく、実話誌などで裏ビジネスなどの取材を続けてきた筆者が、巷にあふれる事象を「裏」から読み解いていく。


 また、北朝鮮関係の報道がにぎやかになってきた。

 どう見ても、ただのハリボテにしか見えない「人工衛星」を公開したあげく発射後わずか1分で墜落。その後、何事もなかったようにしれっと軍事パレード……。ツッコミどころ満載で、マンガみたいな国だなあとあきれてしまった方も多いと思うが、ナメてはいけない。

 「北」はやる時はやる。私がそう考えるのは、かつて末端価格600億円という史上最大量の覚せい剤を、北朝鮮と密輸取引した男から、彼らの「仕事術」を耳にしているからだ。

 覚えている方も多いだろうが2001年、九州の南西海域で「不審船」が日本の巡視船と銃撃戦を繰り広げた後、自沈するという事件があった。

 引き揚げてみると、船には機関銃などの武装のほか、北朝鮮のバッジやトランシーバー、そしてプリペイド式携帯電話があり、その通話記録から日本に永住権をもつある在日朝鮮人が割り出され、芋ヅル式に3人の暴力団関係者が逮捕された。

 その中のひとりで、元・暴力団組長のX氏とひょんなことで知り合いになり、東京拘置所に面会に訪れたり、手紙のやりとりを重ねたりして、『週刊新潮』で《「実行犯の告白」私はこうして「600億円の覚醒剤」を北から密輸した》という記事を発表した。

yd_kubota1.jpg 北朝鮮公式Webサイト
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