働く人のモチベーションは69点――職種や年代で違い

» 2012年04月11日 14時52分 公開
[Business Media 誠]

 ビジネスパーソンのモチベーションはどのくらいあるのだろうか。2011年のやる気を100点満点で得点化してもらったところ、平均は69.0点であることが、JTBモチベーションズの調査で分かった。2004年の結果では69.0点、2010年は69.7点と、大きな変化はない。震災後の5月に行った調査ではモチベーションの高まりがうかがえたが、12月では低下。「震災後に向上したモチベーションは、時間を経て下降、結果的に従来と同程度の69.0点に落ち着いたようだ」(JTBモチベーションズ)

震災後(5月)のモチベーション(出典:JTBモチベーションズ)

 男女別にみると、男女ともに69.0点。2010年の調査では男性70.9点、女性65.9点だったことから、昨年のモチベーションは男性が低下、女性は向上するという結果に。

 また職種別にみると、営業・販売系が69.6点、管理・企画系が69.5点でほぼ同じだったのに対し、開発・製造系は66.9点だった。2010年の調査では営業・販売系は高い数値を示していたが、2011年は低下。「営業・販売系は顧客対応などの場面で厳しい市況を実感することが多く、モチベーションが低下したのではないか」(JTBモチベーションズ)としている。

モチベーションを6つのタイプに

 ビジネスパーソンのモチベーションを、年代別にみるとどのような違いがあるのだろうか。24歳以下のモチベーションは2010年よりも高まったが、20代後半は65.9点で、どの年代よりも低い値となった。その後、年代が上がるほど向上し、45〜49歳では72.4点と最も高くなり、以降は50〜54歳で72.0点、55歳以上で72.1点とほぼ横ばい。

 またモチベーションを6つのタイプに分析したところ、最も多かったのは「やる気満々の自己表現型」(27.1%)。次いで「職場環境重視型」(25.1%)、「上昇志向若者型」(13.8%)、「現状に満足した管理職型」(13.3%)、「理想が高い人間関係型」(11.0%)、「やる気の低い業務遂行型」(9.6%)と続いた。

 「高いモチベーションで入社した『上昇志向若者型』も『やる気満々の自己表現型』の上司に指導されるか、『現状に満足した管理職型』に指導されるかで、将来どのタイプに変わっていくかが決まると思われる。組織内のどの部門、どの役職にどのタイプが多いのか、分布図を描き、互いの関係性を見極めつつ、それぞれに合わせた対応をすることが望ましい」(JTBモチベーションズ)

 この調査はビジネスパーソン3515人の回答を分析したもの。期間は2011年1月から12月まで。

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