あなたの仕事はどれ? 「成長」「支援」「維持」「再生」という4分類ちきりんの“社会派”で行こう!(2/2 ページ)

» 2012年04月09日 08時00分 公開
[ちきりん,Chikirinの日記]
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日々やることがまったく異なる4つの仕事

 この4つは同じ職種であっても、すごく違う仕事です。たとえ同じ営業職、開発職、財務の担当や採用の担当であっても、自分が「成長分野」で働いているのか、それとも「維持運営分野」で働いているのか、によって日々の仕事はまったく異なります。

 成長分野で働いている人には、営業だろうと開発だろうと人事だろうと財務だろうと、「成長するぜ!」系の仕事のやり方が求められます。

 朝と夕方で指示や目的が変わったり、少々細かい点が詰まっていなくてもどんどん前に進めたり、また意思決定も行動も上司の決裁などまたず現場でスピーディに行ったりするなど、成長分野に共通する仕事のやり方があるからです。

 加えて、4つの分野では学べること、得られる経験の種類や質も違います。求められる資質や能力、さらに個々人にどれが合っているか、という適性も違います。

 維持運営の仕事が合っている人、成長の仕事が合っている人、再生の仕事が合っている人、というのは違うタイプの人なのです。

 間違えない方がいいと思うのは、「オレは頑張るぜ!」系のエネルギーのある人の仕事選択です。こういう人は大抵「維持運営の仕事」を避けて就職(転職)活動をします。でも、残りの3つの仕事の区別がついてないことがあります。

 「成長の仕事」をするのと、「成長の支援をする仕事」はまったく違う仕事だし、「成長の仕事」と「再生の仕事」は180度違う仕事です。成長の仕事とはゼロや10を100にする仕事であり、再生の仕事はマイナス50をゼロに近付けたり、10にもっていく仕事です。頭の使い方、時間の使い方、判断のよりどころなど、すべてが違います。

 30代半ばまでの自分の生き方を考える時代に、この4つのうちどれを経験しておくのか、よく考えた方がいいです。また、30代半ば以降の「自分の人生の中心となる仕事」を選ぶ際にも、人生の時間をこの4つのうちどれに使いたいかを、よく考えた方がいいです。

 再生や支援の仕事を面白いと感じる人もいるし、「他社の支援」や「ゼロを目標にする再生」なんて、何が面白いのか全然理解できない、という人もいます。

 あと、「オレは何かを成し遂げたい!」と思うなら、とりあえず「成長の仕事」に携わらないと話になりません。支援や再生は年をとってからでもできます。間違えないよーに。

 そんじゃーね!

著者プロフィール:ちきりん

兵庫県出身。バブル最盛期に証券会社で働く。米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。2010年秋に退職し“働かない人生”を謳歌中。崩壊前のソビエト連邦など、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログを開始。著書に『自分のアタマで考えよう』『ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法』がある。Twitterアカウントは「@InsideCHIKIRIN」。

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