課長は出世志向があるが、一般社員はあまりない――。日本生産性本部の調査で、課長の54.2%は「出世して上の役職につきたい」と答えたが、一般社員では23.9%にとどまっていることが明らかに。また「今の役職のままで十分」という課長は36.8%だったのに対し、「役職にこだわらない」一般社員は58.3%いた。
役職によって出世欲に違いがでたが、会社の将来についての考え方に違いはあるのだろうか。会社・組織の将来に不安を感じますかと聞いたところ、課長の81.2%、一般社員の77.2%が「不安を感じる」と回答。
またこれからの職業人生に目標はありますかという質問に対し、課長の63.6%、一般社員の60.9%は「目標がある」と答えた。しかし「その目標に向けて行動ができていない」という課長は61.3%、一般社員は62.7%という結果に。
課長・一般社員ともに会社の将来に不安を感じながらも、職業人生に目標をもっている。しかしその目標に対して、具体的な行動ができてない姿がうきぼりになった。
部下または後輩を褒めることについて、どのように考えている人が多いのだろうか。ほとんどの課長が「育成につながると思う」(99.2%)と回答。また、ほとんどの一般社員は上司から褒められることで「うれしい気持ちになる」(96.3%)と答えた。さらに感情的か冷静的かにかかわらず、上司から怒られると、一般社員の6割が「やる気を失う」(60.4%)と感じている。
この結果について、日本生産性本部は「『聴く』『褒める』といったコミュニケーションの重要性は理解していても『できていない』のが現実のようである。これらのスキルは『理解している』だけでは意味がない。『できる』ことが重要なのであり、組織として上司のスキル向上をさらに進める必要がある」とした。
同本部主催の研修に参加した課長479人と一般社員381人が回答。調査時期は2011年6月から2012年2月まで。
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