話題になったトマトジュースの消費ってどのくらい増えたの?誠 Weekly Access Top10(2012年3月24日〜3月30日)

» 2012年04月04日 12時00分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 先週最も読まれた記事は「『青春18きっぷ』が存続している理由」。2位は「スマホの解約トラブルなど急増」、3位は「“やらせライター”に困っている……とあるラーメン店の話」だった。

そういやトマトジュースの消費ってどのくらい増えたの?

 ここ数年、年齢のせいか体重が増えてきた筆者。健康のためにトマトジュースを飲むようにしているのだが(残念ながら顕著な効果は出ていない)、そんな筆者が注目したのが2月10日に時事通信や産経新聞などが伝えたニュース

 「トマトの成分の一つに中性脂肪などを減少させる効果があり、メタボリック症候群の改善に役立つことを、京都大大学院農学研究科の河田照雄教授(食品機能学)らの研究グループが突き止め、研究成果が10日付の米科学誌プロスワン電子版に掲載された。(中略)生のトマトよりも加熱処理が施されたトマトジュースに多く含まれているという」といった内容のものだ。

 このニュースが報じられた後、スーパーなどではトマトジュースが品薄気味になり、「1人1本まで」といった制限も見かけるようになった。筆者もいつも買っていたトマトジュースが買えなくなったため、ほかの野菜ジュースに切り替えざるをえなくなった。

 気になったのは、どのくらいの人がこのニュースをきっかけにトマトジュースを飲むようになったのかということ。そこで、総務省統計局が3月末に発表した2月の家計調査(2人以上の世帯)から推測してみることにした。

 担当者に尋ねると、トマトジュースは「果実・野菜ジュース」の分類に入るということなので、その1世帯当たり1カ月の支出金額の月ごとの推移をグラフにしてみた。

果実・野菜ジュースの1世帯当たり1カ月の支出金額の推移(縦軸の単位は円、出典:総務省)

 グラフを見ると、夏場の支出金額の多さに比べると、2012年2月の支出金額の増減は誤差の範囲内であることが分かる。ここ数年の2月の支出金額の推移を見ても、確かに2012年は多い方なのだが、突出しているというわけではない。

ここ数年の2月の果実・野菜ジュースの1世帯当たり1カ月の支出金額の推移(縦軸の単位は円、出典:総務省)

 もちろんこれはトマトジュース単体ではなく、果実・野菜ジュースのデータなのだが、あれほど品薄になっていたトマトジュースの影響がほとんど出ていないことに筆者は驚いた。

 果実・野菜ジュースの日別支出金額を追っていっても、確かに2月10日の報道直後に山は見られるのだが、それほど大きくは増えていないようにみえる。

果実・野菜ジュースの1世帯当たり1カ月の日別支出(2012年2月、縦軸の単位は円、出典:総務省)

 ちなみに、「発掘!あるある大事典」がねつ造問題を起こした“納豆ダイエット”の際には、消費に顕著な影響が出ていたことが知られている。次のグラフは2007年1月の家計調査の納豆の支出金額なのだが、1月7日の放送日翌日から大きく伸びて、しかも持続していることが分かるだろう(月初がゼロに近いのは正月だからだ)。

納豆の1世帯当たり1カ月の日別支出(2007年1月、縦軸の単位は円、出典:総務省)

 筆者は果実・野菜ジュースの支出金額がそれほど伸びていないのは、トマトジュース以外の果実・野菜ジュースの需要がトマトジュースに移っただけだからと予想するのだが、真実はどうなのだろうか。騒動も落ち着き、普通にトマトジュースが買えるようになった今、あれは何だったんだろうなあ、と思い返す今日このごろである。

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