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» 2012年03月27日 19時41分 UPDATE

新連載スタート・窪田順生の時事日想:「南京事件はなかった」という河村市長を、黙らせたのは誰だ? (1/5)

「南京事件」についていくらバッシングを受けても発言撤回や謝罪をしなかった河村たかし名古屋市長が突然、口を閉ざした。そこにはどんな力が働いたのか。

[窪田順生,Business Media 誠]

窪田順生の時事日想

 物事には必ずコインのように表と裏がある。それはビジネスも然り。詐欺や裏取引、あるいは法の網を巧妙にかいくぐったグレー商法……。もちろん、それらは断罪されてしかるべきだが、そんな「裏」から若きビジネスパーソンが学ぶことは多い。人々が何を欲し、社会には何が足りないのか。つまり、日本経済の「裏」を知ることができるからだ。

 火曜日の時事日想は、テレビ、全国紙、週刊誌といういわゆるニュースの現場を経験してきただけではなく、実話誌などで裏ビジネスなどの取材を続けてきた筆者が、巷にあふれる事象を「裏」から読み解いていく。


 世の中には口にするのも憚(はばか)られるというか、ちょこっとふれただけでも袋だたきにされるテーマがある。

 最近では「南京事件」がこれにあたる。2月、名古屋市と友好都市である中国・南京市の使節団が表敬に訪れた際、河村たかし名古屋市長が「いわゆる南京事件はなかったのではないか」と口にして大騒ぎになったのでよくご存じだろう。

 SKE48の出演イベントは延期し、中国の全人民代表会議は「南京大虐殺否定罪」を制定しようという話も出た。あらゆる方向へと飛び火をしたこともあり、マスコミはさっさと発言撤回をして謝っちまえみたいな論調が目立ったが、案の定というかやはりここにも「裏」がある。

 市長のことは国家議員時代から連載コラムや著書を手伝っている縁でよく知っている。みなさんからすると、「みゃーみゃー」とうるさくて、いかにもポロッと「失言」してしまいそうなイメージかもしれないが、ああ見えて意外と思慮深い。理由もなく遠路はるばる訪れた客人にケンカを売るような非礼はしないはずだと思って、本人に直接事情を聞いてみた。

yd_kubota1.jpg 名古屋市と南京市(地図)は姉妹都市の関係にある(出典:Google Map)
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