コラム
» 2012年03月22日 08時00分 UPDATE

郷好文の“うふふ”マーケティング:丸の内iiyo!!から見えてきた“東京ハシゴタウン”構想 (1/3)

3月2日にオープンした商業ゾーン「丸の内iiyo!!」では、店同士がコラボして、お客さんが利用しやすいようにしている。この仕組みを応用すれば、東京全体の活性化につながるマーケティングもできるのではないかと筆者は提案する。

[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の開発、海外駐在を経て、1999年〜2008年までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略など多数のプロジェクトに参画。2009年9月、株式会社ことばを設立。12月、異能のコンサルティング集団アンサー・コンサルティングLLPの設立とともに参画。コンサルタント・エッセイストの仕事に加えて、クリエイター支援・創作品販売の「utte(うって)」事業、ギャラリー&スペース「アートマルシェ神田」の運営に携わる。著書に『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など、印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」を連載中。中小企業診断士。ブログ「cotoba


 「これはいいよ!!」と思ったのが“丸の内iiyo!!(イーヨ!!)”。

 それは3月2日にオープンした、三菱地所が手がけた丸の内永楽ビルディングの商業ゾーン。地下1階から2階に広がる店舗(飲食店、コンビニ、自転車店、旅行代理店など)や施設(保育所)、何が“いいよ!!”かといえば立地を生かしたコンセプトである。

ah_iiyolocation.jpg JR東京駅のすぐ西側にある「丸の内iiyo!!」。「いいね!」ではない

 iiyo!!はJR東京駅から丸の内オアゾを抜けて東京メトロ東西線方面へ、または東京メトロ千代田線・都営三田線の改札から東西線にいく地下通路に出入口がある。この通路は丸の内のビジネスパーソンや出張者でいつもごったがえしている。B1出口からエスカレータを上ると到着、地上に出なくてもすむ。

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一緒がいいね!

 エリアには15の飲食店があり、串焼きからおでん、パスタ、もつ鍋、韓国料理、和食、中華、つけ麺、パスタ、カレーなどジャンルはさまざま。好き嫌いがある人でも、どれかはOKなのがにくい。ほとんどの店舗は通路に向かってオープンスタイルで運営しているので、開放感いっぱいなのもポイントが高い。

 メニューのバラエティとオープンさを上手く生かしたのが『yokocho LUNCH』。誰かとランチを食べる時、「僕は麺」「アタシは和食」と決裂しても大丈夫。和食の店で席を確保して、麺の店からお盆で運ぶ。「一緒に食べようね」がiiyo!!の9店舗ではできるのだ。

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 飲食通路で張り込んでいると、そのメリットを生かしたカップルを発見。おでんの店が満席だったので、向かいの炉端料理の店に2人分の席を確保。おでんを炉端料理のお店に運んで一緒に食べていたのだ。これなら、わざわざフードコートスペースを作らなくてもいい。

 この丸の内1丁目4番地の商業空間は、ビルをストリートに見立てたオープン店舗の交流がにぎわいを生み出しており、これまでにない新鮮さがある。ここから地域商業を振興するための発想が湧いてきた。

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