コラム
» 2012年02月28日 08時01分 UPDATE

あなたはどうする? 住まいの選び方:若者の間で広がる、シェアハウスの魅力とは (2/3)

[中山岳史,Business Media 誠]

シェアアパートの特徴

 なぜ近年になって急激にシェアハウスの人気が増しているのか。シェアハウスのサービスや設備などを調べると、誰もが納得の「贅沢な暮らし」が見えてきた。

 まず、注目すべきは入居者間のイベントである。例えば、入居者が「忘年会」や「寄せ鍋パーティー」といった交流イベントを企画するケースが多い。また管理会社側が「コックを招いての食事会」「料理教室」「ヨガレッスン」「農業体験」といったイベントを企画する物件も増えている。

 近年のシェアハウスは「居住空間」だけではなく、「暮らし」や「趣味」「体験」といったソフト価値をシェアする形態へと変化しているようだ。

 コスト面での傾向として「家賃が安い」から「豪華な暮らし」をウリにした物件が増えている。「シェアアパート」と呼ばれる形態は、一言で表すとシェアハウスのハイグレード版で、「そこそこ」の家賃で贅沢な暮らしを手に入れることができる形態だ。

 また都内の高級マンションのような贅沢な施設を備えているところも少なくない。例えば「フィットネスジム」「美しい眺望を堪能できる屋上デッキ」「バーラウンジ」「シアタールーム」「アトリエ」「音響設備」「ビリヤード」「ダーツマシン」などだ。

 そういった入居者間の交流による価値が注目される中で、シェアハウスではコンセプトを持った物件が増加している。物件のコンセプトによって、共通のテーマを持ったアーティストや共通の趣味を持った仲間が集まるため、より活性化したコミュニティが生まれるのである。これは、共同生活を前提とした「シェアハウス」ならではの価値であり、高級マンションのように、贅沢な設備があるというだけでは生まれない暮らしの価値に違いない。

人とのつながり

 シェアハウスが増加している要因として、コストの優位性がある。通常のシェアハウスは、一般的な1Kマンションの家賃と比較すると7割〜8割程度。シェアアパートでは、家賃相場と同額か1〜2割増しになることもある(部屋の平米数から考えると割高の傾向にある)。

 ただコスト以上に、現代人の意識の変化によるところが大きいのではないだろうか。博報堂生活総合研究所は15〜69歳の男女を対象に「生活を楽しむ調査」を実施(関連記事)。生活を楽しむために必要なものは何ですか? と聞いたところ「時間のゆとり」(12.4%)や「お金、経済力」(19.2%)を抑えて、「家族や友人、他人との関係」(19.7%)が1位となった。年代別にみると、特に20代は趣味や友人とのつき合いを通じて、楽しい時間を作ることに積極的という結果がうかがえた。

yd_nakayama1.jpg

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

マーケット解説

- PR -