円安一服から手仕舞い売りが嵩んで冴えない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年02月27日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9633.93円 ▼13.45円
売買高 24億9281万株
売買代金 1兆4621億5800万円
値上がり銘柄 793銘柄
値下がり銘柄 730銘柄
騰落レシオ 135.62% ▼2.37%

日経平均

週末の海外での円安を好感して買い先行となるも、円安一服から手仕舞い売りが嵩んで冴えない展開

 週末の米国株はまちまちとなったのですが、円安が進んだことが好感されて買い先行となりました。ただ、寄り付きの買いが一巡となると、為替が円高気味となったことや外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたこともあり、上値も重く、いったん戻りを試す場面もあったのですが、戻りの鈍さ、上値の重さを嫌気して冴えない展開となりました。ただ、売り急ぐようなこともなく、輸出株を中心に堅調なものも多く、指数は堅調ながらも上値も重く小動きとなりました。

 昼の時間帯も先物には大きな動きはなく、後場に入ってもしばらくは大きな動きもみられず値持ちも良いものの上値の重い展開が続きました。値動きの悪さを嫌気するように手仕舞い売りが出ると、円安一服を嫌気するように売り急ぐような場面もあり、指数は軟調となりました。下値を確かめつつ底堅さもみられたのですが戻りの鈍さを嫌気しては売られるという展開で、安値圏での引けとなりました。さすがに目先的な過熱感も強いことから積極的に買い上がる動きも少なく、上値の重さを嫌気したということでしょう。

 小型銘柄は引き続き堅調なものが目立ちました。主力銘柄が手仕舞い売りに押されるなかで、幕間つなぎ的に電池関連や太陽光発電関連銘柄などが高く、二部株指数は堅調で30日連騰、日経ジャスダック平均やジャスダックTOP20も堅調となりました。東証マザーズ指数は大幅高となりました。先物は朝方まとまった売り買いがみられた後は午後になるまでまとまった売り買いも少なく、午後になると上値の重さに痺れを切らしたようなまとまった売りが出て、その後は戻りの鈍さを確認しては売られるという展開でした。

 目先的な過熱感が強い割にはいったん下落歩調となったところでも売り急ぐような動きはみられませんでした。為替次第という相場のなかでも円安には敏感に、円高には鈍い反応となっているような感じです。大きなトレンドが円安方向に変わったとみてもいいのだと思われ、円安に敏感に反応することになっているのでしょう。今後も為替次第ということで円安トレンドが変わらないとみるとさらに修正高となるのでしょうし、目先的な過熱感や円安の行き過ぎとみると調整となって来るのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 買い先行となった後、大きな陰線となり、前日の引け値を割り込んだこと「かぶせ線」となっています。明日の寄付きが安いとここでいったん「天井」となった可能性も出てきました。RSIやストキャスティックスも高値圏にあり、いったん調整となる可能性も高くなりました。

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