方向感に乏しいが底堅い堅調な展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2012年02月23日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国市場が軟調、いったん円安に振れた為替も日本時間では円安一服となったこと、目先的な過熱感が強まっていることなどから底堅いながらも上値の重い、方向感に乏しい展開となりました。出遅れ感が強い銘柄などを物色する動きはみられるものの、物色対象が絞り切れず、買われたものが売られ、買われていなかったもの、出遅れ感が強まったものなどが買われるという展開でした。売り買いの手掛かりに乏しい中で目先の値動きに連れて右往左往する場面もありました。底堅い堅調な展開ですがやはり過熱感から上値も重いという感じでした。

 何度かこのコラムでも株を売り買いするときに「何を見て売り買いするのか」という話をしていますが、今回の暴騰相場でも、依然として目先の値動きを見ての売買が多いような感じです。日銀の物価目標や追加の金融緩和が伝えられてもすぐに反応することもないですし、中国の経済指標などでも反応は鈍く、日本ではリアルタイムでわかるにもかかわらず、中国の指標の発表を受けた欧米市場の動向を見てからでないと判断できないようなところがあるような気がします。

 大きな流れが変わったとすれば何もすぐに反応することもなくじっくりと反応すれば良いのですが、やはり、そうした変化への対応も人よりも半歩先に気が付くと、相場でしっかりと儲けることが出来るのだと思います。何に反応するのかは人それぞれですが、それぞれの人がどのように反応してくるのかをしっかりと押さえておく必要はあるのだと思います。急騰後の相場であるだけに諸々の指標や欧米株式市場動向、為替動向への反応も「それなり」の反応を示すということになるのでしょう。

 本日の相場でも出遅れ銘柄の一角に大きく買われているものもみられましたが、こうした動きでも昨日までの状況を考えると「あっても不思議はない現象」ということがいえるのだと思います。昨日あたりから「出遅れ銘柄に目をつける、あるいは仕込んで置くということがあっても良かったのだと思います。そして、今度はそうした出遅れ銘柄物色が続くのか、あるいは物色一巡となった「次」を考えておけばいいのだと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤

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※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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