欧州金融不安が薄れ円安が進んだことや中国の金融緩和を好感して大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年02月20日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9485.09円 △100.92円
売買高 24億2431万株
売買代金 1兆3840億9200万円
値上がり銘柄 901銘柄
値下がり銘柄 620銘柄
騰落レシオ 136.21% △5.97%

日経平均

欧州金融不安が薄れ円安が進んだことや中国の金融緩和を好感して大幅高

 週末の米国株は底堅く堅調、為替も円安に進んだことや中国が預金準備率を引き下げたと報じられたことから、買い先行となりました。円高に対する懸念が薄れて買い戻しや買い直す動きが続いたものと思います。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が大幅買い越しと伝えられたのですが、寄り付きの買いが一巡となったあとはさすがに目先的な過熱感もあり、手仕舞い売りに上値を押さえられる格好となりました。輸出株等を中心に主力銘柄は値動きの良さも手伝って堅調となるものが多くみられましたが、総じて買い先行となった後は売り急ぐ動きはないものの買い一巡感もあり、指数に方向感はみられませんでした。

 昼の時間帯も特に大きな動きはなく、指数は小動きとなり、いったん上げ幅縮小となり、上値の重さを嫌気するような動きもあったのですが、特に売り急ぐということでもなく、すかさず買い戻しも入って、指数は小動き、狭い範囲で方向感に乏しい展開となりました。米国市場が休場となることもあり、大きな変化は見られないだろうということで慌てて買い戻すということでもなく、売り急ぐということでもなく、目先筋の売り買いが交錯し、市場全体に方向感はみられませんでした。最後は手仕舞い売りもあって売り物勝ちでの引けとなりましたが、特に材料が取りざたされることもなく目先の持高調整に振らされたということだと思います。

 主力銘柄が大幅高、堅調となるなかで小型銘柄は乗り換え売りの対象となるもの、値動きの悪さを嫌気して見切り売りに押されるものも多くみられました。東証マザーズ指数はインターネット関連銘柄等が売られて大幅安、ジャスダックTOP20は小幅安、二部株指数と日経ジャスダック平均は堅調ながらも上値の重い展開となりました。先物はまとまった売り買いが散発的にみられたものの、方向感を持って買い上がる、売り急ぐということはなく、指数を動かすような場面はほとんどありませんでした。オプションのヘッジとしての買いも一巡となった感もあり、指数を方向付けるというよりは目先の売り買いに振らされたということだと思います。

 さすがに目先的な過熱感が強まり、節目とみられる9500円〜600円水準まで一気に上昇したことで上値も重くなりました。ここまでは買い戻しを中心に買われてきましたが、そろそろ買い疲れ感や買い飽き気分も強まってくると思われます。過熱感を冷ますように9200円〜300円水準の節目まで調整となりそうですがさらに為替が円安に振れるようであれば逆に9500円〜600円水準での値固めとなってくるのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 「三空」となり、「三空飛び上げには売り迎え」ということで上に放れたのですが上値も重くなりそうです。移動平均線や基準線との乖離も大きくRSIもストキャスティックスも高値圏にあり、いったんは窓を埋めるような高値圏でのもみ合いで日柄調整となるか、転換線や基準線のサポートを確認するような値幅調整となると思います。

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