米国株安や円高にもかかわらず買い戻しが入って堅調な場面もあり、底堅い展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年02月16日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9238.10円 ▼22.24円
売買高 24億5869万株
売買代金 1兆3835億6600万円
値上がり銘柄 442銘柄
値下がり銘柄 1108銘柄
騰落レシオ 132.21% △1.42%

日経平均

米国株安や円高にもかかわらず買い戻しが入って堅調な場面もあり、底堅い展開

 米国株が軟調となったことや為替も円高気味となったこと、また昨日の大幅高の反動もあって売り先行となりました。ただ、寄り付きの売りが一巡となったあとも指数に底堅さがみられ、ユーロが軟調となったにもかかわらず、ハイテク銘柄なども底堅い堅調な展開となり、先物の買戻しを急ぐ動きもあって堅調となりました。さすがに昨日の高値を意識するようなところからは上値も重くなりましたが、見切売りが嵩むということもなく、底堅い堅調な展開となりました。

 昼の時間帯にまとまった売り買いもみられましたが、特に仕掛け的な動きに反応することもなく、上値の重さを確認して最後は手仕舞い売りに押されるような格好となりました。買戻し一巡感が強まると腰の据わった買いが入っているということでもなく強含みながらも積極的には買い切れないと言うことで手仕舞い売りも出て軟調となりました。為替も円高気味ということや急騰直後ということもあり、新たな参加者が増えたということでもないので、手仕舞い売り押されたものと思います。

 小型銘柄は昨日買われたものが売られ、売られたものが買われるような展開でまちまちとなりました。東証マザーズ指数やジャスダックTOP20は軟調となり、二部株指数は方向感に乏しいながらも小幅高、日経ジャスダック平均は小幅安となりました。先物は朝方の売り一巡後は買戻しを急ぐ動きもあり、昨日の高値を試すような動きとなりました。上値の重さを嫌気して売り急ぐということでもなく、値持ちの良さをみて買い戻しが入るというような場面も多くみられました。後場に入ってからは手仕舞い売りが優勢となって指数を下押す要因となりました。買戻しも引き続きみられたのですが、最後まで買い切れず、買い疲れ感もあって軟調となりました。

 円高が止まれば水準訂正もみられると思われましたが、意外に堅調な地合いとなっています。それだけ、日銀が政策をはっきりと示したことが驚きを持ってみられたということでしょう。目先的な過熱感は強くまだまだ上値も重いのでしょうし、8800円〜900円水準の節目を確認するような場面もあるのでしょうが、基調は強含みに転換したと見ても良いと思います。後は欧米の景気動向に改善がみられるようであれば、一段と円安に振れ、日本株はさらに買い直されることになるのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 高値圏で昨日の高値を抜け切れず上値の重い展開となりました「孕み足」で「上ヒゲの長い十字足」ということで明日に高値を抜けないと一旦調整となりそうです。RSIやストキャスティックスも高値圏にあり、上値の重い展開となり、上値の重さを嫌気して調整となってくると思います。転換線や基準線までの調整となりそうです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.