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» 2012年02月16日 07時00分 UPDATE

清水洋介の「日々是相場」朝刊:ギリシャ問題の不透明感は拭えず手仕舞い売りに押されて軟調 (1/2)

[清水洋介,Business Media 誠]

<日経平均>9260.34▼11.68

<TOPIX>772.77△2.92

<NYダウ>12780.95▼97.33

<NASDAQ>2915.83▼16.00

<NY為替>78.44△0.02

中国の欧州支援発言で買い先行となるも、ギリシャ問題の不透明感は拭えず手仕舞い売りに押されて軟調

 朝方発表された鉱工業生産指数は予想を下回り、欧州各国のGDP(国内総生産)も芳しくなかったのですが、中国高官の引き続き欧州を支援する旨の発言などもあり、買い先行となりました。ただ、ギリシャ支援延期の話題や指数のリバランスの問題、それに加えて、FOMC(公開市場委員会)議事録が発表され、QE3(量的緩和)期待が薄れたことが嫌気されて売られ軟調となりました。指数も高値圏にあり、手仕舞い売りを急ぐ動きもあったものと思います。

 実体経済の悪化や企業業績の悪化がみられたわけではないのですが、目先的な過熱感も依然として根強いことからちょっとした懸念が売りを急がせる要因となったものと思われます。ただ、世界的な景気鈍化懸念、米国での景気鈍化懸念は薄れており、基調は強含みと思われます。経済指標や個別の業績動向に敏感に反応することになるのでしょうが、センチメントも上向いており、押し目を確認しながら強含みな展開は期待されます。

 個別には目先的な過熱感が強かったことや指数のリバランスの問題からアップルが軟調、交流サイト(SNS)向けゲームのジンガが赤字決算を発表、投資判断の相次ぐ引き下げなどもあって大幅下落となり、引き続きヤフーやインテルも軟調となるなどハイテク銘柄、インターネット関連銘柄が軟調となりました。ギリシャ問題が取りざたされたことで銀行株も売られ、バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースなど軟調となりました。好調な決算を発表したものの機械販売見通しが慎重ということでディア(農業機械)も軟調となるなど総じて利益確定売り、手仕舞い売りに押されました。アルコアやキャタピラー、GE(ゼネラル・エレクトリック)など景気敏感銘柄も総じて軟調となり、プロクター・アンド・ギャンブルからポテトチップス事業を買収すると発表したケロッグが大幅高、プロクター・アンド・ギャンブルも堅調となりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は米国株が底堅い堅調な展開となり、為替も円安に振れたことなどから買い先行となり、外国人も買い越しと伝えられたこともあって寄り付きの買いが一巡となったあとも堅調な地合いが続き、ユーロが堅調となると買戻しを急ぐ動きから大幅高となりました。先物主導で買いが買いを呼ぶような展開となり、目先筋の回転売買も膨らんで上げ幅を拡大、節目とみられる9200円〜300円水準を試す動きとなりました。騰落レシオ(東証一部、25日)も130%を超えるなど目先的な過熱感は強いのですが、日銀の金融緩和傾向やデフレ脱却の方向性がみられたということで大きな流れも変わってきたのだと思います。

 米国株が軟調、為替もユーロが安くなったことから日本市場も売り先行となりそうです。昨日の大幅高も行き過ぎとも思われ、利益確定売りや戻り売りも嵩んでくるものと思います。悲観的な見方も薄れたので割安感が強い銘柄を売り急ぐということもなさそうで下値も限定的となるのでしょうが、手仕舞い売りに押されて値動きが悪くなると見切売りがさらに指数を下押すような場面もあるかもしれません。輸出株を中心に手仕舞い売りが嵩むのでしょうし、戻れば売りという雰囲気になって上値も重いと思われます。為替次第という面もありそうですが、昨日売られた銘柄の中には幕間つなぎ的に買われて反発となってくるものもあるのだと思います。

 日経平均はあっさりと上値の節目とみられる9200円〜300円水準まで上昇となりました。ここからはこの水準での値固めとなるか、あるいはいったん下値の節目である8800円〜900円水準、心理的な節目となっていた9000円水準まで押し目を確認する動きになるのでしょう。為替次第という感じなのでしょうが、米ドルが堅調でもユーロが売られる状況では上値も重くなりそうで、さらに「円安」方向に動き出してからでないと9200円〜300円水準を抜けてこないのだと思います。

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