買い先行となるも上値も限られ方向感に乏しい展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年02月06日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8929.20円 △97.27円
売買高 21億8311万株
売買代金 1兆2134億8000万円
値上がり銘柄 1145銘柄
値下がり銘柄 396銘柄
騰落レシオ 127.03% △7.47%

日経平均

先週末の米国株高を受けて買い先行となるも上値も限られ方向感に乏しい展開

 米国株が大幅高となったことから日本市場も買い先行となりました。ただ、為替が円高気味ということや外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が金額は買い越しながらも株数は売り越しと伝えられたこともあって寄り付きの買いが一巡となった後は値持ちは良いものの上値も重く、指数は小動きとなりました。上値の重さを嫌気するように買い一巡感もあって、手仕舞い売りにじりじりと上げ幅を縮小する場面もありました。芳しくない決算を発表したハイテク銘柄などが悪材料出尽くし感から買い戻しが入って高くなるなど決算発表動向に反応してはいるものの素直な反応とはなっていませんでした。

 昼の時間帯に円高気味であったものが円安方向に振れ、先物に買戻しも入り後場に入って再度上値を試す場面もあったのですが、朝方ほどの買戻しを急ぐ動きもなく、上値の重さを確認すると指数は全くといっていいほど動きがなくなりました。決算動向に反応しているようで反応もまちまちであり、為替動向に反応しているようで、これもまた反応はまちまちで、目先の需給だけで動きが決まっているという感じでした。引けを意識する時間帯になると目先筋の手仕舞い売りもあってさらに上値が重くなり、上値の重さを嫌気する売りに押されて上げ幅縮小、本日の安値圏での引けとなりました。

 小型銘柄も総じて堅調ながら主力銘柄が買い戻し主体で大きく上昇するなかで上値の重いものが目立ちました。二部株指数、日経ジャスダック平均にジャスダックTOP20は堅調ながらも上値の重い展開となり、東証マザーズ指数は小幅高となりました。先物はまとまった売り買いは散発的にみられるものの、先週末の米シカゴ市場(CME)や大阪市場の夜間取引の高値圏で小動きとなりました。目先筋の小掬い商いが中心と見られ、オプションのヘッジの売り買いもみられたのでしょうがどちらか大きく売り買いが偏るということもなく終始方向感に乏しい展開となりました。

 米国株が大幅高となり、世界的な景気鈍化懸念が薄れて何となく盛り上がった割には日本市場は指数は堅調となり、売買高もそれほど極端に少ないということでもないのですが、冴えない感じでした。物色対象が絞りきれず目先の値動きばかりを追うような展開ということで、明日につながるような売り買いがみられず盛り上がらないということなのだと思います。新たな市場参加者がみられるということでもなく、腰の据わった買いがみられるということでもないので、買戻し一巡ということもあり、9000円をしっかりと抜けるというよりは、9000円をつけたらつけたで達成感が出て、つけなければつけないで失望感が出て、いずれにしてもいったんは調整となるのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 上に放れて来ましたが気迷い気分の強い形であり、いったんここで高値を付けた可能性もありそうです。RSIは若干上値余地もあるのですが、高値圏にあり、ストキャスティックスは高値圏からの調整となっており、明日の寄り付きが軟調となれば調整となりそうです。基準線や雲のサポートを確認するところまで値幅調整となるか、転換線にサポートされながら高値圏でのもみ合いで調整となるのでしょう。

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