→大阪の未来はバラ色か? 橋下市長にふりかかる困難【特別編・前編】
→なぜ橋下市長は「大阪都構想」を打ち上げたのか【特別編・後編】
→【第1回】“でっち上げ記事”を書かれたら、どうすればいいのか
→【第2回】日本は破たんするのか? そうはさせない人間の思考回路
→【第4回】公務員が、市長に「死ね!」というメールを送るワケ
→【第7回】「○○ちゃんが持っているから、僕も」という大人たち……恥ずかしいよ
ちきりん:中田さんはこれからどういう方向に進もう、と考えられていらっしゃるのですか?
中田:自分の子供や孫たちが、日本という国に誇りに持ってもらえるようにしたい――。そうした国づくりに尽力していきたいですね。
それは自分の国を自慢するといった話ではなくて、自負を持って、日本という国に集っていることを幸せに感じてほしいということです。
グローバル化が進む中で、自分のアイデンティティをもたない人は、世界では通用しないのではないでしょうか。いろんな人間が自分の主観と全体に対する客観を持ってビジネスをする。自分は何者であるか分からない、自分のバックグランドに裏打ちされた主張がないという人は、グローバル社会だからこそ通用しなくなってくるでしょう。
そういう意味で「日本で生まれた」「日本で育った」「日本で暮らした」「日本でビジネスをした」ということが、結果として誇らしく思えるような社会になってほしい。そのための国づくりに、自分の存在を生かしていきたいですね。
そのためには手段はいろいろある。メディアというのも大きな手段。政治という直接現場に携わるのも大きな手段。あるいは啓発活動や運動していくことも大きな手段。いずれにせよ日本に住んでいる人が自分の国に対し誇りを感じてもらえるような国づくりに、自分は行動していきたいですね。
ちきりん:政治家であるかどうかも問わない、分からないということですか? 他の職業や手段も考えていらっしゃる、と?
中田:広く言えばそういうことですね。ただ、現実問題として日本に足りないのは、リーダーシップを持った人間ではないでしょうか。意見はたくさんあるし、知恵をもった人もたくさんいる。問題は、決断できる人が少ないこと。
目的を達成するために、リーダーは仮説を立てなければいけない。その仮説に向けての分析が、果たして正鵠を得ているのか。それとも修正すべきなのか。仮説を持つことと、議論をひきとって結論を出すということが、リーダーに必要なこと。しかしそうしたリーダーが不足している、と感じている。
ではリーダーは誰がやればいいのか。新聞記者ではない。市民運動家でもない。やはり政治家しかいない、と思っています。
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