米国市場の引け後の決算動向や円安を好感して大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年01月25日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8883.69円 △98.36円
売買高 21億9961万株
売買代金 1兆1392億3800万円
値上がり銘柄 1244銘柄
値下がり銘柄 303銘柄
騰落レシオ 120.38% △12.59%

日経平均

米国株は上値が重かったが米国市場の引け後の決算動向や円安を好感して大幅高

 米国株は相変わらず底堅いながらも上値の重い展開となりましたが、円安となったことから買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が株数は売り越し、金額は買い越しと先週と同じようなパターンとなったことや寄付きの買いが一巡となって少しだれたところで先物に仕掛け的なまとまった買いが入るという状況も同じとなったことで、買戻しを急ぐ動きもあって大幅高となりました。

 昼の時間帯も先物が買われ上値を試す動きとなり、後場に入ってからも前場から賑わって堅調となっていた海運株などを中心に目先筋の買いも入って指数は一段高となりました。利益確定売りや昨日まで賑わっていた復興需要関連銘柄などに手仕舞い売りが出て上げ幅縮小となる場面もあったのですが、値持ちも良く、最後は大幅高水準は保ったものの手仕舞い売りもあって上げ幅縮小となりました。低位株などを筆頭に買い方の回転が効いて指数を押し上げ、全体的に値持ちの良さもみられるという感じでした。

 主力銘柄は目先の需給と先物主導で大きく上昇しましたが、小型銘柄はある程物色対象が絞られ、指数の上値は重くなりました。二部株指数、東証マザーズ指数に日経ジャスダック平均は堅調となりましたが、ジャスダックTOP20は横ばいとなりました。先物はまとまった買いが断続的にみられる場面もあり、堅調な展開となりました。買い戻しも交えて買われることで指数を押し上げる要因となりました。円安を好感して水準訂正のような動きとなっています。

 先週と同じような展開になりました。きっかけは別としても先物に執拗に買いが入るというような感じや朝方伝えられる外国人売買動向も金額は買い越し、株数は売り越しという状況まで似ています。価格については「明日の相場雑感」のところで述べていますが、何となく意図的なものを感じます。ただ、為替が円安に振れたことが違う状況であり、この円安が「本物」であり、リスク許容度の上昇を意味するのであれば節目とみられる8800円〜900円水準を抜けてくると思われます。その場合は次の節目である9200円〜300円水準を目指すことになるのでしょう。ただ、騰落レシオも120%を超えてきており、8800円〜900円水準でいったん頭打ちとなる可能性も十分にあると思います。

テクニカル分析

日経平均

 堅調ですがストキャスティックスは高値圏にあり、RSIは上値余地もあるのですが、高値圏で下落となり、「ダイバージェンス」となり、ここでいったん高値となる可能性も出て来ました。明日の相場が軟調となると手仕舞い売りが嵩むということになりそうです。

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