<日経平均>8785.33△19.43
<TOPIX>757.40△0.61
<NYダウ>12675.75▼33.07
<NASDAQ>2786.64△2.47
<NY為替>77.66△0.66
欧州PMI(購買担当者景気指数)の改善は見られたのですが、引き続きギリシャの債務削減問題が解決しないことや朝方発表された芳しくない決算を受けて売り先行となりました。ただ、好調な企業業績に期待する動きも根強く、下値では買いが入り底堅さが確認されると買い直しも入って堅調となるものも多くなりました。ハイテク銘柄などの好決算に反応する動きもあってダウ平均は戻りきらなかったのですが、ナスダック指数は堅調となりました。芳しくない決算を発表しながら買い直されるものもみられ、基調は強い感じです。
引け後のハイテク銘柄の決算発表も好調と伝えられたように、欧州の金融不安に足を引っ張られ、世界的な投資萎縮ムードで芳しくない決算となったものもみられますが、総じて好調な決算となっていると思われます。インドでも金融緩和が行われたように、新興国をはじめとして世界的な景気鈍化懸念が薄れてきており、米国企業の活躍も期待されると言うことだと思います。目先的な過熱感もあり上値も重いのですが、堅調な地合いが続きそうです。
個別には芳しくない決算を発表売り先行となったデュポンは買い直されて堅調となりました。ただ、同様に芳しくない決算を発表したトラベラーズやベライゾン・コミュニケーションズは大幅安、マクドナルドも軟調となりました。EMC(コンピューター外部記憶装置=ストレージ)が好決算を発表して買われ、インテルやIBMも堅調となりました。アップルは決算発表を控えて売られていたのですが、引け後の決算が予想を上回り時間外取引では一時急伸、堅調となっています。ギリシャ債務問題もいっこうに解決しないのですが、影響は軽微ということでバンク・オブ・アメリカは堅調、JPモルガン・チェースも横ばいと金融株はしっかりとしていました。原油や金の先物が売られたことでエクソン・モービルなどの石油株は軟調、パブリック・ゴールドやニューモント・マイニングなど金鉱株は大幅安となりました。アップルと同様に引け後に決算を発表したAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイス)は予想を下回った決算を嫌気して売られました。
昨日の日本市場は買い先行となったものの上値の重い展開となりました。米国株が軟調でしたが、ユーロが堅調となったことで買い先行、外国人も買い越しと伝えられたのですが手掛かりに乏しい中で相変わらず盛り上がらず、上値の重い展開となりました。橋梁株の一角を買い直す動きやスマートメーター関連銘柄なども物色されたのですが主力銘柄に手仕舞い売りに押されるものも多く、かといって売り急ぐこともなく狭い範囲で方向感に乏しい展開となりました。
米国市場は底堅さがみられ、為替も円安に振れたことから日本市場も堅調な展開が期待されます。米国市場の引け後の決算発表はまちまちとなり、反応しきれないところはあるのでしょうが、総じてみると決して米国企業の業績は悪くなく、欧州でもPMIが改善するなど徐々に世界的な景気鈍化懸念が薄れたというレベルから世界的な景気拡大が期待されるという方向に向かいそうです。円安となったことでハイテク銘柄などへの見直し買いも期待されますが、復興関連銘柄や幕間つなぎ的に買われた銘柄から主力銘柄の見直しへと物色対象も変わってくるのではないかと思います。買戻し一巡のあと手仕舞い売りに押された銘柄の反発も期待されます。
日経平均は引き続き8800円〜900円水準を意識する動きとなりそうです。円高一服となったことで下値の節目である8500円〜600円水準を試すというよりは先に円安に連れて上値の節目を試すということになるのではないかと思います。また、8500円〜600円水準を試す場面もあるのでしょうし、もみ合いから抜けるにはもう少し円安水準に振れて、これ以上円高にならないという確信が必要ではないかと思います。
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