最近の若者は、リーダー論をどこで学ぶのか：ちきりん×中田宏、政治家を殺したのは誰か（6）（2/4 ページ）

[土肥義則，Business Media 誠]

ちきりん：多勢に無勢という状況に対し、もう少しバランスよく、こちらも多勢で対応できる体制ということですか？

中田：ですね。第三者が情報を発信できるような体制を作っておくことが重要だと思います。自分自身がもっと人を信頼して、より多くの味方を作ることが大切ということでしょうね。

　公務員にとって“ありがたい市長”というのは、自分たちの身内から市長を出すこと。助役であったり、市の内部で働く人が市長になってもらうことがベスト。市以外の人が市長になることは、彼らにとっては基本的にありがたくないことなんです。

ちきりん：ベストなのは完全な内部者、それ以外なら総務省出身の人が市長になるなら、完全に外部の人よりはまだましといった話ですね（笑）。

中田：まだましといった次元の話で、基本的には外部の人間ですね。人間社会というのは、外部の人に対して、多少なりとも嫌悪感を抱きますよね。そういった局面のとき、公務員は政治に一線をひくわけです。

ちきりん：えっ、そうでしょうか？　公務員は政治に一線を引くという前提があるわりには、選挙ではあからさまに特定の候補を応援したりもしますよね？（笑）

中田：あ、確かに（笑）。

ちきりん：彼らは都合のいいときだけ一線を引いているフリをして、その一方で自分にとって有利になる場合には、やたらと政治にも力を入れる。

中田：そういうことになりますね。