大幅高となるが週末の手仕舞い売りも見られ上値も限定清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年01月20日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8766.36円 △126.68円
売買高 25億9871万株
売買代金 1兆4032億9400万円
値上がり銘柄 1281銘柄
値下がり銘柄 291銘柄
騰落レシオ 101.44% △0.04%

日経平均

米国株高やユーロ高を受けて買いが先行、大幅高となるが週末の手仕舞い売りも見られ上値も限定

 米国株が引き続き堅調、ユーロも一時100円台になるなど堅調となったことから買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡した後も先物の買戻しを急ぐ動きもあって一段と上昇する場面もみられました。ただ、さすがに週末ということもありここまで復興需要関連として買われていた橋梁株や道路株が売られ、米半導体企業の好決算を受けて買い先行となった半導体関連銘柄なども手仕舞い売りに押されるという状況で上値も重く伸び悩みとなりました。

 昼時間帯も先物にまとまった売りが出る場面もみられるなど後場に入ってからは手仕舞い売りが嵩む展開となりました。買戻し一巡感もあって上値が重く上値の重さを嫌気して手仕舞い売りを急ぐというような場面もありました。中国のPMI(購買担当者景気指数)が改善しながらも芳しくなく中国での金融緩和も期待されると伝えられたり、日銀の買い入れ株式の売却期限を2年延長するなどというニュースもあったのですが、特に材料視されることもなく、手仕舞い売りやヘッジ売りに押されて上げ幅縮小、伸び悩みとなりました。最後も手仕舞い売りを急ぐ動きとなって、安値引けとなりました。

 小型銘柄も堅調なものが多かったのですが主力銘柄ほど買い戻しが入らない分さえないものが多くみられました。それでも東証マザーズ指数は軟調となったものの、二部株指数、日経ジャスダック平均、ジャスダックTOP20は堅調となりました。先物は朝方は買戻しを急ぐ動きもみられまとまった買いが入って上値を試す場面もありましたが、その後は売り買い交錯、昼ころからは一時売りが嵩んで下値を試すと言う場面も見られ、引け際は買いが入り高値をつけるなどまとまった売り買いや逆に現物株のまとまった持ち高調整の売り買いに振らされる格好となりました。

 基調は強含みとなり戻りを試す動きとなりました。昨年12月の高値水準まで戻り、ここからが正念場ということなのだと思いますが、一目均衡表でも雲を抜けて「三役好転」となっており、底入れ確認とみてもいいのかもしれません。ただ、まだ買戻しの域を出ず、いったんは8500円〜600円水準での底堅さを試す場面もありそうで、ユーロが1ユーロ=100円を超えての推移となれば、上値の節目である8800円〜900円を試し、今度は8500円〜600円水準を下値、8800円〜900円水準を上値としたもみ合いとなってくるのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 雲を抜け、遅行線も日々線を抜けて「三役好転」となり底入れ確認となりました。ただ、RSIはまだ上昇が続き上値余地もあるのですが、ストキャスティックスは高値圏にあり、遅行線が絡む日々線も高値の日柄にあり、いったんは雲のサポートを確認するような調整もみられると思います。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.