冴えない展開が昼に一転、買戻しを急ぐ動きで先物主導で一時大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年01月18日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8550.58円 △84.18円
売買高 23億5668万株
売買代金 1兆1364億5600万円
値上がり銘柄 934銘柄
値下がり銘柄 589銘柄
騰落レシオ 92.90% △2.93%

日経平均

米国株高にもかかわらず売りが先行、冴えない展開が昼に一転、買戻しを急ぐ動きで先物主導で一時大幅高

 米国株が堅調、為替も落ち着いていたのですが、昨日の大幅高の反動もあって売り先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も相変わらず株数は大幅売り越し、金額は若干買い越しとなるなど方向感がみえるものでもなく、寄付きの売りが一巡となった後はいつものように小動きとなり、冴えない展開となりました。ただ、先物も含めて売買高が増えた感もあり、方向感のない展開ながらも底堅く堅調となりました。

 昼の時間帯も強含みの動きとなり、後場に入って先物主導で大幅高となりました。散発的に仕掛け的な買いが入りましたが、日経平均ばかりが高いという展開で、主力銘柄の中には冴えないものもみられました。先物にまとまった買いがみられないとなると今度は目先筋の手仕舞い売りもみられ、上げ幅縮小となりました。昨日まで買われていた復興需要関連銘柄の中には手仕舞い売りに押されるものもみられるなど、相場全体を押し上げる水準訂正の動きというよりはあくまでも先物主導という格好でした。引き続き方向感がみられるということでもなく売買高が増え、大幅高となった割には盛り上がりに欠ける展開となりました。

 小型銘柄も目先の底入れ感から買い直されるものもみられ堅調なものが目立ちました。日経ジャスダック平均は小幅高、二部株指数や東証マザーズ指数は堅調、ジャスダックTOP20は大幅高となりました。先物は朝方からまとまった売り買いがみられ、特に昼過ぎからの買い上がる局面では指数を大きく押し上げる働きとなりました。ただ、最後まで買いが続くというよりは持高調整の買戻しに目先筋の買いが追随したということで、何か材料があって買われたということでもなく明日につながるような雰囲気でもありませんでした。

 恐らく中国の春節を控えて、春節休暇前や休暇中に預金準備率の引き下げ等金融緩和がみられると世界的に株が上がるということで、その前に買い戻して置くということで大幅高となったのだと思います。大幅高とはなったものの先物の持高調整という面もあり、売買高が膨らんだ割には相変わらず盛り上がりに欠ける展開となりました。まだまだ懸念材料が払拭されたということでもなく、物色対象が主力銘柄の見直しになって来たということでもなくあくまでも先物主導、目先筋主導で指数を持ち上げたということであり、先高期待はあまりみられません。まだ円高が止まったということでもなく節目とみられる8500円〜600円水準での上値の重さを確認する動きが続くのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 基準線や転換線を抜けて雲の中に突っ込んで来ました。RSIは方向感はないのですが、ストキャスティックスは上昇が続いて上値余地もあり、強含みとなってもよいのですが、遅行線は日々線に絡むところであり、雲の上限を意識して上値も重くなりそうです。いったん雲を抜けて「三役好転」となれば底入れ感が強まり戻りを試すような展開になるのでしょうが、上値の重さがみられると遅行線が日々線に押されるような調整となると思います。

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