矢野経済研究所は1月17日、「ソーシャルゲーム※市場に関する調査結果」を発表、2010年度の市場規模は前年度比277.4%増の1400億円と急拡大したことが分かった。
※ソーシャルゲーム……矢野経済研究所ではSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上で提供され、SNS のユーザーがゲームを介してコミュニケーションがとれるオンラインゲームと定義。市場規模に広告収入は含んでいない。
2009年以降、大手SNS事業者のミクシィ、DeNA、グリーがAPI(ソフトウエア開発を効率的に行うための技術)をオープン化したことで、国内外のソーシャルゲーム開発事業者が参入。2010年以降はコナミやコーエーテクモ、セガなどの大手ゲーム会社も市場に参入、人気タイトルをソーシャルゲームに移植したり、有名キャラクターを新作タイトルで起用したりしたことも拡大の要因となっている。
日本国内におけるソーシャルゲーム将来市場予測(出典:矢野経済研究所)
矢野経済研究所では「国内市場は、人気ゲームタイトルが30〜40代を中心にファン層を拡大し、ユーザー1人当たりの課金単価も上昇傾向にある。市場の急成長期に比べて、市場成長率は鈍化しているが、これまでに築いた顧客基盤とアイテム課金を柱としたマネタイズモデルを武器に、引き続き市場拡大が見込まれる」と分析。
2011年度の市場規模を前年度比83.6%増の2570億円、2012年度の市場規模を同33.4%増の3429億円と予測している。
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