コラム
» 2012年01月13日 08時00分 UPDATE

結果を残してから理念を叫ぼう (1/2)

「うちの企業はここが問題だ!」「もっと社会貢献ができるような企業に生まれ変わるべき!」……そう想ったり、前向きに語ったりするのは構いません。しかし、自分が属している企業が、自分の考える「べき論」通りの動き方をしていない場合に、企業や同僚を責めるのは間違っています。

[寺西隆行,INSIGHT NOW!]
INSIGHT NOW!

著者プロフィール:寺西隆行(てらにし・たかゆき)

株式会社Z会教材編集部理科課長(兼小学生コース教材担当)。幼児から大学生・若手社会人の教育に携わるZ会で、理科の教材編集に携わる社員のマネジメントと、小学生向け商材の開発担当を担う。前任はWeb広告宣伝・広報・マーケティングなどを担当。


 企業人で、自らの考えている「べき論(=自分の主観という閉じた世界の中での『理念』)」が否定された時に……

  • 企業に愚痴を言う(「うちの企業は社会貢献が目的じゃなかったのか!」パターン)
  • ほかの人に愚痴を言う(「管理職がいくら言っても動いてくれない」パターン)

 ……などとなる企業人は、たいがい使い物になりません。

 人間の理念を突き詰めると、ほとんどの人が「誰かのために役立つ人物(および企業)であるべき」とか、「(法律に違反する、という意味で)悪いことをしてはいけない」とかに行き着くはずです。そんなの「アタリマエ」ですよね。

 では、「アタリマエ」の想いを盾にして、自ら行使したいと思っているすべての企業活動が正当化されるでしょうか? ……そんなわけないですよね。

 「自分の提案は法律違反ではない! だからやらないのはおかしい!」

 おいおいって、誰しも思うでしょう。

 自分の提案が企業の中で通らない場合、その人の考える理念(=誰しも共通に思っていそうな「かくあるべき」という思い)を根拠にして、声高に愚痴を言ったり、文句を言ったりする(ましてや陰で言う/分かる人にだけ言う)人は、誤解を恐れずに言えば「バカ」です(自分自身がそうなってはいけない、という強い想いの裏返しとして、あえて「バカ」という言葉を使っています)。組織の抱えている課題を、組織を通じて解決する手法を生み出せない言いわけを、別のところに求めているだけですから。

 組織の課題を認識していて、動かない組織を歯がゆく思うだけの「理念持ちの人」であれば、問題ないんです。ましてや、地道に自分のできる範囲で課題解決行動を「具体的に」(つまり、組織の論理に従い、組織で求められる結果と整合性を保ちながら)起こしている人は賞賛すらされます。

 上述の「バカ」は、知恵が足りないという自己認識がまったくない上、ほかに責任転嫁している点で「バカ」なのです(知恵が足りないという状況だけで、僕は「バカ」とは決して申しません)。組織の周りの人を動かせていない、ということは、自らに説得力がない、知恵がないからです。そのようにかけらも思わない人は「バカ」ということなんです。

 理念は結果を残した人が吐くから、とても説得力があるんです。結果を残していない人が吐いても、周りは何も感動しません。

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