――実証実験ではどのようなことが分かりましたか。
川原 モバイルなので外出先、例えば通勤電車やバスの中、あるいは乗り換え時間に勉強すると想像されるかもしれませんが、時間的にみると意外と少なかったですね。面白いことに、一番多かったのは自宅での学習だったんです。
自宅のPCで勉強しようとすると、スイッチを入れて、所定のWebサイトを訪問し……と始めるまでの時間が長いのです。iPhoneでの実証実験の時にそれが分かったのですが、モバイルだと一瞬なんです。
だから、モバイルで学習しているユーザーはPCで学習しているユーザーとアクセス時間が重なり、20〜24時くらいが一番多くなりました。モバイルだからといって、外で使っているとは限らないんですね。
ということはモビリティというより、すぐにアクセスできる利便性が評価されているということなので、それならば小さなスマートフォンである必要はなくて、iPadを利用するべきではないかという結論に至ったのです。そこで実証実験の第2段階では、画面が大きく、キーボードも使えるiPad2を活用することにしました。
2012年初頭に第2段階の結果が出て、最後に第3段階として本当の授業を受けてもらう実証実験を2〜3月に行い、2012年4月からiPad2での授業を本格的に展開しようと考えています。iOSだとiPad2に一元化できるのですが、Androidだとなかなか難しいので、提供環境が固まってくればそちらも考えますが、当面はiPad2で統一性を持って運用していきたいと思っています。
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