増え続ける孤独死に需要高まる 遺品整理士の資格認定スタート (1/3)
独居老人が増え続ける中、亡くなった後の遺品を整理する仕事の需要が高まっている。昨秋には遺品整理士の資格を認定する一般社団法人が設立。遺品整理業を題材にしたさだまさし原作『アントキノイノチ』の映画化でも注目されているこの業界の今を探った。
独り暮らしのお年寄りが増え続ける中、亡くなった後の遺品を整理する仕事の需要が高まっている。昨秋には業界の健全化を目指して、遺品整理士の資格を認定する一般社団法人が北海道千歳市に設立。すでに全国で次々と遺品整理士が誕生している。遺品整理業を題材にしたさだまさし原作『アントキノイノチ』の映画化でも注目されているこの業界の今を探った。(札幌支局 藤井克郎)
「遺品整理をしている業者は今、全国で3000社あるといわれている。リサイクル業や運送業、ビルメンテナンス業のほか、便利屋もこの仕事をやっているところは多い。何の資格もないので、中には遺品の指輪や通帳を自分の懐に入れてしまう人もいる。もちろんきちんとやっているところもたくさんあるが、業界全体が健全化されて、日本を守ってくれたお年寄りに対して礼儀を尽くすのが大事なんじゃないかと思うんです」と、2011年9月に千歳市に設立された一般社団法人遺品整理士認定協会の木村榮治理事長(47)は、その意義を強調する。
遺品整理士の養成は、教本やDVDなどによる通信講座で行われる。受講料は2万5000円で、弁護士や大学教授らの監修のもと、遺品整理の流れ、法律上の注意点、供養の仕方など、法令にのっとった正しいやり方を学ぶ。こうして初心者でも2カ月ほどの研修を経て課題に合格すれば、遺品整理士の認定証書を受けることになる。
「今は60人くらい受講生がいますが、経験はないもののこの仕事に興味を持っていたという人は多い。命を見つめ直すことで自分も救われる、という理由で開業を目指している人もいます。資格を取った後も2年ごとに更新するので、ちゃんと適正にやっていなければ取り消される。この認定を優良事業者の証しにしてもらおうと思っています」
木村さんによれば、すでに11月下旬に長崎県の業者が遺品整理士第1号の資格を取得。北海道では業界大手、焚上(たきあげ)協会(本社・札幌市白石区)の中山猛社長(51)が、全国で3番目に認定されたという。
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生活臭の漂う部屋の中、片っ端から片づけていく=札幌市内(藤井克郎撮影)