欧米市場が休場ということで閑散としていたわけではないことが分かったような感じです。クリスマス休暇明けの米国株が比較的堅調な展開となったのですが、特に日本市場では反応もなく相変わらず「閑散小動き」となっています。昨日よりも若干売買代金も多いのですが、実際に「多い」というほどでもなく、指数も小動きとなっています。個別に材料に反応するものもみられるのですが、特に売り急ぐ動きも買い急ぐこともなく、閑散として方向感に乏しい展開となりました。
いよいよ年末となり、本日が仕事納めという方も多いのではないかと思います。電車もだいぶ空いてきているような感じです。年末が30日までの立会い、特に全日の立会いとなったことで、何となく「年末」という意識がなくなってきたという話は何度もこのコラムで述べていますが、ここ何年か、ここ数日の薄商いを見ていると昼の取引時間の延長や年末の取引などもグローバル化といえば聞こえがいいのですが、日本市場の「特徴」みたいなものがなくなってしまった感じです。
来年は日本の存在感がますます薄れるというような気もしますが、世界的な経済規模の拡大のなかで何とか萎縮することなく、日本の存在感も大きくなって欲しいものです。そうした中で、丸紅(8002)がミャンマーに拠点を設けるというニュースがありました。こうした、他人に先駆するという動きが今の日本には必要なのではないかと思います。「世界標準」に合わせるだけではなく世界を牽引して、日本のやり方が世界のやり方となるような動きがあっても良いと思います。
そうした意味で、日本標準が世界の標準、基準になっているような技術やシステムを持って、世界に出て行くような企業を来年は注目してもいいのではないかと思います。もっともっと「日本」というものを意識して世界に合わせるだけではなく、世界を牽引していくような気概や技術を持った企業を応援してみてもいいのではないかと思います。でき得るなら、自分がそうした動きの先頭に立つということがいいのでしょうが、それができないのであれば先頭に立つ人や企業をサポートできればいいと思います。
慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤」
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