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» 2011年12月22日 08時00分 UPDATE

郷好文の“うふふ”マーケティング:片道1万円でアジアへ、LCCが開く“空のシルクロード” (1/3)

格安航空会社の就航で、アジア諸国に1万円以下で飛べるようになる。現代に生まれた“空のシルクロード”はビジネスのあり方も変革するはずだ。

[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の開発、海外駐在を経て、1999年〜2008年までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略など多数のプロジェクトに参画。2009年9月、株式会社ことばを設立。12月、異能のコンサルティング集団アンサー・コンサルティングLLPの設立とともに参画。コンサルタント・エッセイストの仕事に加えて、クリエイター支援・創作品販売の「utte(うって)」事業、ギャラリー&スペース「アートマルシェ神田」の運営に携わる。著書に『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など、印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」を連載中。中小企業診断士。ブログ「cotoba


 「250円でちょっと福岡まで」

 格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションの就航記念キャンペーンは、関西空港から福岡/札幌まで“衝撃の片道250円”。もちろん話題作りなので、席は限定である。ところが、通常運賃でも福岡まで3780〜1万1780円(荷物預けなし、2012年3月1〜24日分)。新幹線ひかりなら、新大阪〜博多は1万4390円なのでそれよりも安くなる計算だ。

 LCCはLow Cost Carrierの略で、安い運行機体の使用、施設やサービスの削減、人件費や空港費用の削減などで低料金を提供する航空会社のこと。日本に就航するLCCは2012年就航予定のピーチ・アビエーションを含めて、アジア・オセアニア各地から10社。ソウルまで6000円、台北まで5000円、釜山まで9900円など、従来の半額以下の料金設定である。各社の年末年始の稼働率が高水準なのも分かる。

ah_LCC.jpg 主なLCC

 拠点は成田、関西が中心だが、地方空港でも増便中。静岡空港は国内線は搭乗率50%そこそこだが、国際線は70%を越え。開港5周年を迎えた神戸空港も搭乗者数は上向きだし、「なぜあそこに?」と言われた茨城空港もLCC就航増が予定される。「膨大なムダ」と言われた地方空港もLCCで活性化しそう。

 だがこれで「ソウルたらふく♪」「フィリピンでゴルフ三昧ね!」と思うようじゃビジネスパーソンとして失格。日本から、北は中国、南はオーストラリア、西はインドまで、低コストで気軽に行き来できる。それは何を意味するのだろうか?

 歴史を振り返れば、地中海から日本まで陸路のシルクロードが富を運び、アラビア半島からアジアまで海路のシルクロードが宗教や学問そして武力を伝えたように、今アジアを多極で結ぶ空路のシルクロードは、国境を飛び越えて自由人を羽ばたかせる。

ah_681pxSilkroutes.jpg

 ガラパゴス日本列島にもようやく伝来してきた“空のシルクロード”。これからは狭い日本を飛び出して、アジアが飛躍の舞台になる人や企業も増えていくだろう。

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