米国株高を受けて買い先行、大幅高だが寄り付いた後は「閑散小動き」清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年12月21日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8459.98円 △123.50円
売買高 12億5203万株
売買代金 7654億5100万円
値上がり銘柄 1028銘柄
値下がり銘柄 452銘柄
騰落レシオ 97.65% △5.14%

日経平均

米国株高を受けて買い先行、大幅高だが相変わらず盛り上がりに欠ける展開で寄り付いた後は「閑散小動き」

 米国株が大幅高となったことから日本市場も買い先行、大幅高の始まりとなりました。為替も米ドルは軟調となったものの、ユーロなどは堅調となり、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられ、寄付きの買いが一巡となった後も値持ちの良い展開となりました。ただ、積極的に買い上がるだけの手掛かりにも乏しく、クリスマス休暇前の手仕舞いの売り買いが中心ということで指数に方向感はみられませんでした。

 昼の時間帯も全くといって動きはなく、後場も方向感に乏しい展開が続きました。為替にも動きはみられず、持高調整も売り買いどちらかに大きく偏るような動きもなく、前場よりも一段上げ幅縮小となったのですが、大きく崩れることもなく指数は小動きとなりました。いつものことではあるのですが米国株高を受けて買戻しはみられたものの、積極的に物色するだけの手掛かりに乏しく、物色対象も絞り切れず、寄り付いた後は方向感に乏しい展開が続いていると思われます。

 小型銘柄も目先の動きに振らされるものが多く、総じて見ると方向感に乏しい展開となりました。ジャスダックTOP20は米国株が大幅高、日経平均が大幅高となるなかで軟調となり、東証マザーズ指数も小幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均も堅調というに止まり上値の重い展開となりました。先物もまとまった売り買いはほとんどみられず、目先筋の動きと持高調整の売り買いが中心で、指数を大きく動かすことも方向付けるようなこともありませんでした。

 昨日の売買代金が約3年ぶりの低水準となったように、ここ何年か、年末になると全く動きがなくなり、閑散とした状況になることが多いような気がします。「季節性」という意味ではクリスマス休暇から年末年始休暇がつながってしまったような感じですが、「年末だから」というような高揚感がなくなってしまった感じです。来年をにらんで今年のうちに買っておこうというような動きは皆無で逆に今年のうちに売っておこうということもなく、方向感もみられないと思います。年末まで「閑散小動き」という状況が続きそうです。

テクニカル分析

日経平均

 基準線まで戻りましたが遅行線が日々線に上値を押さえられています。RSIは下値余地もあるのですが、下げ止まりとなっており、ストキャスティックスも底値圏にあることから今度は基準線のサポートを確認しながら底堅い展開が期待されます。遅行線が日々線を抜けて来るのか引き続き上値を押さえられるのかが注目されます。抜けてくれば日々線も雲までの戻りになって来るのでしょうし、押さえられるようであれば、再度下値を試すことになるのでしょう。

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