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» 2011年12月20日 07時00分 UPDATE

清水洋介の「日々是相場」朝刊:欧州金融不安が取りざたされて売られ、資本規制強化の報道で下げ幅拡大 (1/2)

[清水洋介,Business Media 誠]

<日経平均>8296.12▼105.60

<TOPIX>716.38▼7.18

<NYダウ>11766.26▼100.13

<NASDAQ>2523.14▼32.19

<NY為替>78.03△0.27

住宅指標の改善などから買い先行となるも欧州金融不安が取りざたされて売られ、資本規制強化の報道で下げ幅拡大

 北朝鮮問題は全くといっていいほど影響はなく、週末のヘッジ売りの買戻しもあって買い先行となりました。午前中に発表された住宅指標も改善がみられるなど足元の景気は好調ということで堅調な始まりとなりました。ただ、ECB(欧州中央銀行)総裁の国債購入拡大に改めて消極的な発言をしたことやEU(欧州連合)財務相会合でEFSF(欧州金融安定化基金)とESM(欧州安定化メカニズム)の上限引き上げで同意を選らなかった模様と伝えられたことが嫌気されて売られ、さらに自己資本規制強化に関する報道が伝わると下げ幅を拡大、ダウ平均は軟調、ナスダック指数は大幅安となりました。

 懸念された北朝鮮の問題は特に材料視されることはなかったのですが、相変わらず欧州金融不安に対する懸念が根強いということです。特に資金の潤沢な供給システムに対する懸念が強まり、加えて、自己資本規制強化が伝えられると途端に信用収縮となってリスク資産の圧縮を急ぐということだと思います。リスク許容度が低下していることに加え、クリスマス休暇前の手仕舞い売りも出ているものと思われ、当面は持高調整が中心で積極的にリスクを取る動きとならず上値の重い展開となりそうです。ただ、一方で持高調整の買戻しも出てくると思われ、指数は底堅さもみられると思います。

 個別には自己資本規制強化が伝えられたことでバンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェース、シティ・グループなど金融株が軒並み大幅下落、欧州金融不安からの世界的な気気鈍化懸念からアルコアやフォード・モーターが大幅下落、GE(ゼネラル・エレクトリック)が軟調と景気敏感銘柄も軒並み軟調となりました。それでもキャタピラーが買戻しもあって小幅高、アップルも堅調となるなど、持高調整の買戻しもみられました。インテルやIBMも軟調となっているのですが、下げ幅も限定的で、指数の下落の割には下げ渋るものも多く見られました。商品相場は堅調となるものも多かったのですが、エクソン・モービルなどの石油株、パブリック・ゴールドなどの金鉱株は手仕舞い売りに押されて総じて軟調となりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は先週末の米国市場がまちまち、為替も比較的落ち着いていたのですが、クリスマス休暇前の手仕舞い売り、持高調整の売りもあって売り先行となりました。外国人も売り越しと伝えられたことで寄り付きの売りが一巡となった後も戻りは鈍く、冴えない展開となりました。それでも買戻しも入り底堅さもみられ、指数は方向感に乏しい展開でした。そのまま午後も動きはないと思われていたのですが、昼の時間帯に北朝鮮の総書記死亡のニュースが伝わるとリスク回避の動きとなって大幅安となりました。いったんは下げ渋り、戻り歩調となったのですが、手仕舞い売りもあって大幅下落となりました。

 米国市場は軟調、ナスダック指数は大幅下落となったのですが、日本市場は昨日の北朝鮮問題に過剰に反応した反動から底堅い展開となりそうです。米国株の下落の要因も欧州金融不安からの世界的な景気鈍化懸念が根強いものの、金融規制強化の影響からの金融株の下落による部分も多く、為替も比較的落ち着いていることもあり、売られすぎた銘柄などは買戻しもみられると思います。昨日は引けにまとまった売りが出たような面もあり、引けに売られた銘柄などは戻りを試すことになりそうです。また、幕間つなぎ的にIPO銘柄などの売られすぎたものなども買い直される場面も出てくるかもしれません。いずれにしても閑散として指数に大きな方向感が出るようなこともないと思います。

 上値の重さを確認して下値を試すような動きになっています。ただ、節目と考えられる8200円〜300円水準では少なくともいったんは底堅さがみられるものと思われます。8200円〜300円水準での底堅さを確認して戻りを試す動きとなってくると思います。年内の取引は残りが9日となりましたが、掉尾の一振は期待されるものの8200円〜300円水準を下値に8500円〜600円水準を上値としたもみ合いで終わる可能性もありそうです。

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