大幅安の反動から買い先行となるも、上値も重く方向感に乏しい展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年12月16日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8401.72円 △24.35円
売買高 14億7915万株
売買代金 9269億7500万円
値上がり銘柄 495銘柄
値下がり銘柄 1000銘柄
騰落レシオ 94.19% △3.83%

日経平均

米国株が堅調となり、昨日の大幅安の反動から買い先行となるも、上値も重く方向感に乏しい展開

 米国株が堅調となったことや為替も落ち着いていること、また、昨日の大幅下落の反動もあって買い先行となりました。ただ、寄り付きの買いが一巡となると持高調整の売り買いが中心とみられ、積極的な売り買いに乏しく、指数は小動きとなりました。週末ということで持ち高を売り買いどちらかに大きく偏らせるということもなく、堅調ながらも方向感に乏しい展開となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も引き続き売り越しと伝えられたこともあり、買戻しを急ぐこともなく小動きとなりました。

 後場も引き続き方向感に乏しい展開となりました。前場同様に積極的な売り買いはみられず、週末の手仕舞いの売り買いも一巡となった感もあり、前場以上に動きがなかったような感じです。引けを意識する時間帯には若干手仕舞い売りを急ぐような場面もありましたが、目先筋の買い戻しも多く方向感には乏しい展開となりました。幕間つなぎ的にインターネット関連銘柄やゲーム株の一角に高いものもみられたのですが、そうした流れに乗るような動きもなく、物色対象の広がりもありませんでした。結局最後まで大きな動きはなく、小幅高となりました。

 小型銘柄もまちまちとなりました。値動きの良し悪しだけで動いている格好で個別の材料に反応しているものはみられるのですが、目先の需給に振らされているだけでした。東証マザーズ指数は大幅高となりましたが、ジャスダックTOP20、二部株指数は小幅安、日経ジャスダック平均は小幅高となりました。先物もまとまった売り買いもほとんどみられず非常に狭い範囲での動きとなりました。散発的にまとまった売り買いがみられても指数を動かすようなこともなく、指数を方向付けるようなこともなく、最後まで方向感に乏しい展開となりました。

 いつもにも増して方向感がなかったような感じです。日経平均は終始8400円水準での動きとなっており、この展開だと年末まで大きな動きにならない可能性が高そうです。ちょうど昨日の値幅の中で寄り付きと引けの値幅は小さく、上のひげも下のヒゲも同じような水準と言う形で「はらみ足」となっています。「孕みは放れにつけということで、週明けの相場で昨日の高値を抜けるようであれば8500円〜600延水準を目指すことになるのでしょうし、安値を割り込むようであれば8200円〜300円水準の安値を試すことになるのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 基準線に上値を押さえられながら「十字足」で「孕み足」となりました。「孕みは放れにつけ」ということで来週初めの動きに年末の方向が決まる可能性もありそうですが、RSIは中途半端な位置から下落となり始めたところですが、ストキャスティックスは底値圏になっており、上に放れて底入れ感が出るか、下に放れても下値を試しながら底堅さも見られるという展開になるのでしょう。

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