誠編集部が選ぶ2011年のトレンドは?(1/3 ページ)

» 2011年12月16日 19時30分 公開
[Business Media 誠]

 東日本大震災が日本のみならず、世界にも大きな衝撃を与えた2011年。そのほかにもさまざまな出来事がありましたが、今年はどんなものが話題となったのでしょうか。

 Business Media 誠では12月12日まで、「読者が選ぶ2011年のトレンド」として66のテーマをピックアップ、読者からの投票を募集しました。その結果は12月19日21時から行うビジネステレビ誠で発表するのですが、その前に、Business Media 誠、誠Biz.ID、誠Style各編集部が選んだ2011年のトレンドについてご紹介します!

Business Media 誠編集部が選ぶ2011年のトレンド

 Business Media 誠編集長の吉岡綾乃です。Business Media 誠編集部が選んだ2011年のトレンドは次の5つです。

  • SNS
  • スマートフォン
  • サマータイム
  • デモ
  • ギリシャ危機

 3月11日、東日本大震災という大きな災害に見舞われた2011年の日本。震災前後で社会のさまざまなところに変化が起き、人と人との「絆(きずな)」を改めて考えた1年でもありました。そんな今年、Business Media 誠編集部的に最も注目のトレンドキーワードは「SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)」だったと考えています。

 SNSとはある意味、人と人の絆をサービス化・見える化したものです。チュニジアやエジプトなど、世界のさまざまな場所で民主化を求める革命が起こり、「Facebook革命」とも呼ばれた今年(参照記事)。人々をつなげ、束ねるのにSNSが大きな役割を果たしました。

 革命に至らない国でも、TwitterやFacebookを使って参加者を募り、規模を拡大していったデモが大きな話題になりました。欧州の経済不安の発端となったギリシャ危機では、首都アテネなどでデモが多発。これを受けて米国ウォール街でも、格差是正を求めるデモが起こりました。この流れは日本にも上陸。反中国デモ(参照記事)フジテレビや花王に対する嫌韓流デモ(参照記事)など、デモが話題にのぼることが増えた1年でした。

 SNSそのものについても非常に関心が高まった年と言えます。mixiやTwitter、Facebookについての記事は、Business Media 誠でもよく読まれていました。SNSブームをある意味裏から支えていたのが、iPhoneやAndroid端末といったスマートフォンの普及でしょう。急激な普及の裏では、操作に夢中になって歩く「ながら歩き」で事故が起きたり、解約トラブルが急増したり(参照記事)といった問題も起きました。

今年の夏はいろんな意味で暑くなりました

 そしてもう1つ、2011年の日本人にとって、非常に大きな関心事だったのが「節電」です。福島第一原発の事故を受け、春には計画停電、夏場は電力ピークシフトへの関心が大きく高まり、Business Media 誠でもこれらについて扱った記事は非常によく読まれていました。

 「節電の夏」は、企業にも大きな影響を及ぼしました。多くの企業ではオフィスの室内温度が高めに設定されていましたし、エアコンなしで夏を乗り切るためにクールビズが普及。また電力ピークシフトのため、就業時間を早めるサマータイムを導入したり、営業時間を短縮したり、夏場だけ土日勤務を実施する大企業が増えたのも記憶に新しいのではないでしょうか。

 職場だけでなく家庭でも、節電は大きなテーマでした。扇風機やLEDといった節電商品はよく売れましたし、面白いところでは今年30周年を迎えたガリガリ君が大ヒット。炭酸飲料が例年以上に売れたり(参照記事)、かき氷がちょっとしたブームになったり……ということがありました。

 2011年を振り返ると、東日本大震災と原発事故をきっかけに、特に夏までは「尋常ならざる年」だったという思いが強くあります。被災地の人たちに対して、被災しなかった人たちができることは「忘れないこと」。Business Media 誠では、東日本大震災の被災地レポートを長期的に掲載しています。震災発生からすでに9カ月がたちましたが、復興はまだまだ道半ば。これからも折に触れて被災地の話題をお届けしたいと考えています。

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