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» 2011年12月12日 08時00分 UPDATE

ちきりんの“社会派”で行こう!:求められるコミュニティ、避けられるコミュニティの違いとは (1/2)

町内会や消防団など伝統的なコミュニティが縮小しつつある一方、SNSなどでのコミュニティに参加したいという人が増えている現代。弱体化するコミュニティと、人をひき付けるコミュニティとの差はどこにあるのでしょうか?

[ちきりん,Chikirinの日記]

「ちきりんの“社会派”で行こう!」とは?

はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。

※本記事は、「Chikirinの日記」において、2009年2月15日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。


 高度経済成長期から現在に至る社会の変化の1つに、“伝統的な共同体”の解体があります。村八分という言葉もあるように、地域が生活全般の共同体であった時代には、コミュニティの構成員間の結び付きは今とは比べものにならないくらい強いものでした。

 共同で行う季節ごとの農作業はもちろん、町内会、自治会や消防団、老人会、祭りや信仰のためのコミュニティ、学校関係の子供会、親の会(PTA)など、多種多様な共同体が存在していました。

 以前はこういった共同体への帰属はすべての人にごく当然に求められ、「参加しない」という選択肢はありませんでした。しかし、経済成長、都市への人口移動、そして家族形態の多様化に伴い、これらの共同体は一貫して弱体化が進んでいます。

共同体を求める私たち

 その一方で現代の人たちは「自分の属するコミュニティ」を探したり、自ら形成するために多大な努力をしています。

 mixiやFacebookなどのSNSは「コミュニティ結成の支援サービス」ですし、自分が気に入った記事をTwitterやソーシャルブックマークなどで他者に紹介するのも、趣味や意見を同じくする人を探す行為です。

ah_tiki.jpg mixiのコミュニティ

 ブログや掲示板を使う人の中にも、「誰かとつながりたい!」光線を出している人はたくさんいて、うまくコミュニティに入っていけると“うれしく”感じ、入っていけないと“俺は一人だ”と絶望したりします。

 ネットの中だけではなく現実社会でも、会社や家族以外のコミュニティを積極的に作ろうとする人たちが増えています。趣味を同じくする人の集まり、ボランティアグループ、勉強会などが数多く存在しますし、シェアハウスで共同生活を送る若者も増えています。

 会社にしても、社員同士のつながり形成に積極的な支援をする“熱い”会社が人気だったりします。給与をもらって時間を切り売りするのではなく、カリスマ社長がいて、その人に「ついていきますっ!」な仲間が集まれば、単なるサービス残業も「夢に向かってみんなが一致団結している状態」だと思える……これってまさに“共同体幻想”ですよね。

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