一時大幅安となるも下げ渋り方向感に乏しい展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年12月08日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8664.58円 ▼57.59円
売買高 17億3781万株
売買代金 9790億1500万円
値上がり銘柄 640銘柄
値下がり銘柄 871銘柄
騰落レシオ 96.04% △2.15%

日経平均

前日の大幅高の反動から売りが先行、一時大幅安となるも下げ渋り方向感に乏しい展開

 米国株も方向感はないのですが、底堅く堅調な展開となり、為替も比較的落ち着いていたのですが、昨日の大幅高の反動や朝方発表された機械受注が予想に反して前月比で大きく減少となったことが嫌気されて売り先行となりました。寄り付きの売りが一巡となっても、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたこともあり、買い気の乏しい展開となりました。オーストラリアの景気鈍化懸念なども取りざたされる場面もあり、明日の先物・オプションSQ(特別清算指数)算出を控えての手仕舞い売りなどもあってじり安、大幅安となりました。

 昼の時間帯も冴えない相場が続きましたが、後場が始まるところから若干切り返し始め、先物の買戻しも入り下げ幅縮小となりました。前場の高値を抜けて、8700円を意識するようなところではさすがに上値も重くなりましたが、あらためて売り直すというような動きもなく、この日の高値圏で小動きとなりました。戻りの鈍さを嫌気して売り直されるのか、値持ちの良さを好感して買いが入るのか注目されましたが、結局最後まで方向感に乏しく、持高調整の売り買い、限月交替の乗り換えなどが先物にみられましたが、指数は戻り切らず、下値も割り込まずと言う展開になりました。

 小型銘柄も個別の材料や需給に振らされてまちまち、総じてみても方向感に乏しい展開となりました。東証マザーズ指数や二部株指数は堅調ながらも上値が限定的、日経ジャスダック平均とジャスダックTOP20はほぼ横ばいとなりました。先物も12月限月の取引最終日ということもあって持高調整や乗換えの動きが主体でまとまった売り買いで指数の方向感を示すような場面もほとんどみられず、方向感のない展開となりました。

 相変わらず目先の需給に振らされて右往左往している感じです。8500円〜600円水準での底値固めということなのですが、底堅さを確認して上値を試すというようなこともなく、上がれば下がる、下がれば上がるというような雰囲気です。ちょうど昨年と同じように先物・オプションSQが終わるとクリスマス休暇、年末・年始休暇となってさらに動きがなくなるのかもしれません。いずれにしても、ここから一気に売買高も盛り上がり一気に戻りを試すということもなさそうであり、欧州金融不安や世界的な景気鈍化を懸念しながら8000円台後半での動きとなりそうです。

テクニカル分析

日経平均

 雲に上値を押さえられるように上値が重く、昨日の値幅の中での動きで「孕み足」となりました。「孕みは放れにつけ」というように、昨日の高値を抜けて来れば上値を試す動きとなるのでしょうし、安値を下回ると基準線や転換線のサポートを確認するような動きとなるのでしょう。

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