堅調だが方向感なく小動き清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年12月05日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8695.98円 △52.23円
売買高 14億3075万株
売買代金 8003億6800万円
値上がり銘柄 1111銘柄
値下がり銘柄 424銘柄
騰落レシオ 94.23% ▼1.52%

日経平均

週明けの米国株の動向を見極めたいとの見方が強く、堅調だが方向感なく小動き

 週末の米国株は冴えない動きとなりましたが、注目された雇用統計の中で失業率が大幅に改善したことや外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられたこと、円安気味となったことから日本市場も買い先行となりました。ただ、寄り付きの買いが一巡となった後は上値も重く、堅調ながらもほとんど値動きに乏しい展開となり、閑散小動き、膠着感の強い展開となりました。いったん円安方向に振れた為替も、大きな流れとならず、売り買いの決定的な材料に乏しい中でちょっとした材料に反応するものや、値動きの良さだけに反応するような展開となりました。

 後場に入ると一段と値動きに乏しく日経平均の値動きは上下25円足らずとほとんど動きは無かったという状況で売買高、売買代金ともに盛り上がらず、指数は堅調なのですが、あまり高いという雰囲気でもありませんでした。方向感を持って売り上がる、買い上がる、というようなこともなく目先の値動きに振らされて右往左往するだけという感じで、値上がり上位銘柄も下位銘柄も特に材料のないなかで大きく上げ下げしているようなものが目立ちました。円高や欧州金融不安、米国や中国の景気動向など懸念材料は多いのですが、どれも一段落となっており、売り買いともに手控えられたということなのだと思います。

 小型銘柄は値動きの良さに連れて大幅高となるものも見られ、買われるから値動きが良くなり、値動きが良くなると買われるということで上値追いとなるものも散見されました。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は大幅高、二部株指数と日経ジャスダック平均も堅調となりました。先物は朝方にまとまった売り買いがみられた後は引け際までまとまった売り買いはみられず、小口の目先の売り買いが中心で指数を方向付けることも動かすこともありませんでした。

 月曜日ということもあり様子見気分が強く方向感に乏しい展開となりました。先週末の米国雇用統計への反応も再度米国株式市場をみてからということで反応し切れないということなのでしょう。日本の時間帯では為替も株式市場も値動きは悪く、独自の材料に反応するときは持高調整の売り買いなどに振らされるだけというような感じです。個別銘柄の値動きも材料に反応しているというよりも動いているものの材料を探しているというような状況で、相場全体に方向感が乏しい展開が続いています。昨年と同様に米国株が上昇してもついていけず狭い範囲での動きが続くのでしょう。8500円〜600円水準の下値堅めとなるのかどうかというところです。

テクニカル分析

日経平均

 雲のねじれまでの戻りを試す動きとなっています。RSIは上昇が続いて上値余地もあり、基準線も抜けてきているので強含みに推移しそうですが、ストキャスティックスは高値圏にあり、遅行線も日々1線を抜け切れておらず、日々線も雲に上値を押さえられそうです。強含みながらも上値の重い展開となりそうです。

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