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» 2011年12月05日 08時00分 UPDATE

ちきりんの“社会派”で行こう!:そのパッケージングはいらない!? コンテンツをどう売ればいいのか (1/3)

豊かになり、趣味嗜好が多様化してくると、そのニーズに応えるためのパッケージングが難しくなるというちきりんさん。それがコンテンツ価値の下落にもつながっているのではないかと主張します。

[ちきりん,Chikirinの日記]

「ちきりんの“社会派”で行こう!」とは?

はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。

※本記事は、「Chikirinの日記」において、2009年8月11日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。


 今回は「コンテンツの価値」と「パッケージングの価値」について考えてみます。

 例えば、個別の漫画は“コンテンツ”です。これに対して、漫画雑誌はさまざまなコンテンツを集めて組み合わせ、1冊にして提供する“パッケージング”商品です。「どういう漫画を組み合わせるか」「新しい漫画家をどう発掘するか」と考え、魅力的な作品を取り揃えていくのが雑誌制作というパッケージング作業です。

 一般雑誌、新聞、そしてテレビ局などの場合は、コンテンツを作ると同時にパッケージングも手がけています。コンテンツ作りとは個々の記事や個々の番組を作ること。それに加え、「何と何を選んで、どういうスケジュールで提供するか」という、紙面編成や番組編成を決めていくのがパッケージングです。

 ブログでも同じような概念がありますよね。ちきりんが書いているブログはコンテンツ。複数のブログを集めて紹介しているサイトは、ブログのパッケージングサイトです。

 さらにメディア以外でも同じ概念があり、例えば、旅行では「飛行機チケット」「ホテル」「食事」「観光地」(コンテンツ)に対する、「ツアー企画・組成」(パッケージング)。ほかにも「タンカー手配」「保険契約」「手形回収」(コンテンツ)に対する、「全部お任せください!」という商社パッケージング。スーパーマーケットやデパート、コンビニなどの、「食品や家庭用品など個々の商品」(コンテンツ)に対する、「店作り、品揃え、棚作り、全体のプロモーション企画」(パッケージング)。

 会社の業務でも、「研究」「開発」「製造」「販売」「経理」などがコンテンツで、「経営」「事業開発」はパッケージング、とも言えます。

 家庭でも、親の仕事とは一種のパッケージングです。「学校」「塾」「習い事」「友達との遊び」「家族の時間」というコンテンツから、どれを選び、選んだものにそれぞれどう時間配分をするか(=どういう生活をさせるか、どういう子ども時代を過ごさせるか)を決める子育て方針がパッケージング、と考えられます。

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