企業がWebPRで漫画を活用するには?――『Webマーケッター瞳』の舞台裏(1/3 ページ)

» 2011年11月29日 08時00分 公開
[安田英久,INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール:安田英久(やすだ・ひでひさ)

インプレスビジネスメディアWeb担当者Forum編集長。プログラミングやサーバ、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、現在、Webサイト「Web担当者Forum」編集長。ビジネスにおけるウェブサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開している。


 今回は漫画コンテンツの作り方や舞台裏を紹介します。Webサイトのコンテンツとして文章やFlashは作ったことがあっても、漫画を作った人は多くないのではないでしょうか。結構大変なんですよ、これが。

 ここでは、漫画雑誌に掲載するようなマンガ作品ではなく、「Webマーケッター瞳(参照リンク)」のような企業のマーケティングに活用する前提での漫画コンテンツの作り方をざっと紹介します。

Webマーケッター瞳のネーム・下書き・完成品

どんな人が必要か

 漫画コンテンツを作るためには、次のような役割を果たす人が必要です。

  • 原案……原作のもとになるネタや情報、アイデアを出す役割。多くの場合は漫画の専門家ではなく、あなたのビジネスを知っている人になるでしょう
  • 原作……原案のネタをもとに「原作」を作成する人。原作はシナリオ(テキスト)の場合と、ネーム(ラフな下絵)の場合があります。漫画は登場キャラとストーリー展開が命なので、原作はプロに頼みましょう
  • 作画……原作のネームをもとに作画したり、原作のシナリオをもとにネームを作って作画したりする人。いわゆる漫画家ですね。最終的にユーザーが目にする「マンガ」として仕上げる人で、原作と同じぐらい重要な役割を果たします。もちろんプロに頼みましょう
  • 編プロ……プロジェクトに対して適切な原作者や漫画家を選定してアサインし、全体進行をマネージする役割です。あなたが多くの原作者さんや漫画家さんを知っていて漫画作品の作り方に精通しているなら編プロは不要ですが、ほとんどの場合は自分でやろうとせずにプロの人に頼むのがいいですね。原作者や漫画家に対する権利関係の処理や支払いもまとめて担当してくれることも多いです。漫画雑誌を出している出版社の一部門や子会社が企業に対してこうした編プロ機能を提供することもあります

 身近にイラストを描ける人がいるからその人に頼んで……というのも不可能ではないですが、あまりオススメしません。私も書籍や雑誌やWebをずっとやってきた人間ですが、やってみて分かったことは「良い漫画コンテンツを作るには、その道のプロに頼まないとダメ」ということです。

 多くの場合は、まず漫画作成に明るい編プロに対して、「漫画コンテンツで達成したい目的」「対象読者のイメージ」「費用感」「スケジュール」を伝えて、そこから原作者さんや漫画家さんをアサインしてもらうことになるでしょう。

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