『けいおん!』ファンにはたまらない! そんなお店がローソンに誕生(2/3 ページ)

» 2011年11月27日 00時41分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

『けいおん!』フェア第3弾がスタート

 なぜローソンは深夜に放送されていたアニメに着目したのだろうか。そのきっかけは、Twitterだ。Twitter上でたくさんツイートされているキーワードを調べたところ、上位にアニメが並んでいた。多くの人が知っている国民的な作品ではなく、一部のファンが熱狂している作品を選んだ。

 2010年、ローソンは箱根仙石原店の内外装を『エヴァンゲリオン』のキャラクターで装飾させた。またAR(拡張現実)を使った実物大エヴァンゲリオンを出現させたり、期間中に対象商品を購入した人には、キャラクターが描かれたクリアファイルを配ったりした。普段、この店舗の来店客数は600人/1日ほどだが、フェアを開催したときには3000人以上が訪れた。予想以上にたくさんの人が詰めかけたため、会場周辺は大混乱に。そのためイベントは1日半で中止に追い込まれてしまった。

 トラブルはあったものの、売り上げは予想以上の結果に。『エヴァンゲリオン』に続く企画を考えていたところ、『けいおん!』に白羽の矢を立てた。深夜アニメなので、社内では「見たことがない」という人が多く、不安視する声もあったという。しかし「フェア第2弾を行います」と発表したところ、Twitter上でのツイート数が普段の7倍に。「ソーシャルメディアが情報発信の起点となり、あっという間に消費者の間に広まっていった。宣伝費はあまりかけていないが、売上増加につながった」(広告販促企画部の白井明子氏)

 『けいおん!』に登場するキャラクターが、からあげクンを食べるとしたらどんな味がピッタリくるのか。投票を受け付けたところ、約35万通の応募があり、その結果「カレー味」がトップに。「なぜカレーが選ばれたかというと、主人公たちが『カレーのちライス』という曲を歌っていたからでは。親和性があったのでしょう」(白井氏)と見ている。

『けいおん!』フェアを展開しているローソン(出典:ローソン)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.