世界同時株安を受けて大幅下落清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年11月24日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8165.18円 ▼149.56円
売買高 14億9591万株
売買代金 9232億3600万円
値上がり銘柄 238銘柄
値下がり銘柄 1315銘柄
騰落レシオ 78.33% △0.23%

日経平均

世界同時株安を受けて大幅下落、売り先行となるも底堅さも見られる場面も

 欧州金融不安や中国の景気鈍化懸念などから米国株が大幅下落となったことを受けて、売り先行、大幅安の始まりとなりました。為替も米ドルでは円安となったのですが、ユーロは安く、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も売り越しと伝えられ、特に買い手掛かりに乏しい展開となりました。ただ、寄り付きの売りが一巡となると売り気配から始まった銘柄の中には買い戻しも入って堅調となるものもみられ、日銀のETF(上場投資信託)買いも期待されて、指数は大幅安ながらも底堅い展開となりました。一方で戻りも鈍く、いつものことながら指数の方向感に乏しい展開となりました。

 後場は一段と方向感に乏しい展開となりました。日銀のETF買い期待も続かず、買い気には乏しい展開となったのですが、売り飽き気分もあって売り急ぐ動きもみられず、指数は日経平均8200円の水準で膠着状態となりました。米国市場が休場となることもあって手仕舞いの売り買いを急ぐでもなく、為替も大きな動きはみられず、手掛かり難で売り買いともに手控えられ、閑散小動きとなりました。年初来安値更新となったのですが、パニック的な売りもなく「セリング・クライマックス」というようなことでもなく、相変わらず盛り上がりに欠ける展開でした。最後は手仕舞い売りや見切売りも出ましたが売り切ることもなく最後まで狭い範囲での動きとなりました。

 小型銘柄も軟調なものが多かったのですが、売られ過ぎ銘柄が幕間つなぎ的に買われて指数の下支えとなり、主力銘柄ほどの下落とはなりませんでした。東証マザーズ指数は大幅下落、日経平均よりも下落率は大きかったのですが、二部株指数や日経ジャスダック平均は軟調というに止まり、ジャスダックTOP20は大幅安ながらも日経平均ほどの下落とはなりませんでした。先物は散発的にまとまった売り買いはみられたものの、方向付けるような追随する動きもなく、指数を大きく動かす場面はほとんどありませんでした。仕掛けてきな売り買いもみられず、目先の小掬い商いが中心で値幅の小さい相場でした。

 日本市場が休場の間も欧米での金融の混乱などは続いて日本市場も年初来安値更新となり、大幅下落となりました。ただ、まだぎりぎりのところで安値の節目とみられる8200円〜300円水準に止まっているようでもあり、ここから切り返すと売り買いともに手控え気味のなかで指数は戻るのではないかと思います。明日は欧米でのクリスマス商戦の始まりを控えた週末ということで、売り買いともに手仕舞いの動きが中心となってくるものと思われ、改めてここで下値を叩くようなことにもなり難いのではないかと思いますクリスマス商戦の出だしが好調かどうかが注目されることになりそうです。

テクニカル分析

日経平均

 下値を試す動きになり、下に放れて方向感のない形となりました。下値を試して売り難く、買い難いと言うことで明日の動きで底入れ感が出るのかどうかが決まりそうです。明日も軟調となるようであれば、下値を模索が続き、明日しっかりと反発してくるようであれば底入れ感が出て戻りを試す動きとなるのでしょう。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.