一時大幅安となるも、総じて底堅い展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年11月22日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国株が大幅下落となったことで売り先行、大幅安の始まりとなりましたが、これまで既に売られていた、買われていなかったということや為替も落ち着いていたことから、底堅い展開となりました。寄り付きの売りが一巡となった後は買戻しも入り、堅調となる水準までは戻りませんでしたが、下げ幅を縮小、その後は例のごとく方向感に乏しく売られすぎると買戻しが入り、買いが入ると売られるという展開となり、結局は軟調ながらも底堅い、8200円〜300円水準での底値固めというような展開になりました。

 予想されたことではあるのですが、朝方ツイッター(@Yosuke_Shimizu)で、強気なコメント、日経平均は8200円〜300円水準で底値固めとなると思う、とつぶやいたら、すかさず、「とんでもない!8000円は割れるでしょう!」という突っ込みをいただきました。やはり、米国株が下落、日本市場も冴えない展開で年初来安値ということでかなり、弱気な人が増えているのだなぁという感じです。(因みに、底堅かったという結果論でこのコメントを書いているのではなく、寄付きの段階で書いています)

 ただ、欧米での金融不安や政局の混乱がみられてもドルもユーロも売られていないのが不思議です。欧州金融不安というのであれば、ユーロが売られ、米国の政局を嫌気すると言うのであればドルが売られる、金が買われるということになるのではないかと思います。確かに株価が大きく下落し弱気になってしまうということなのでしょうが、VIX指数(恐怖指数とか言われているものです)が上昇しているから相場が下がるなどというのと同じで、下落しているときはどこまでも下落すると思い、上昇しているときはどこまでも上昇すると思うものなのです。

 VIX指数が上昇しているから株価が下落するのではなく、株価が下落しているからVIX指数が上昇するということなのです。良く、「逆張り」だから・・・ということで下がっているときに買う向きもいるので、下落しているところで弱気になっているわけではないといわれそうですが、逆張りといっているのは上昇トレンドの押し目であり、下落の戻り局面での逆張りであり、本当に底を見切ってからの買いは上向きになった時に買うということではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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