複数の国で働く――ノマドな生き方の実践者とは世界一周サムライバックパッカープロジェクト(3/4 ページ)

» 2011年11月22日 08時00分 公開
[世界一周サムライバックパッカープロジェクト]
世界一周サムライバックパッカープロジェクト

――現在の活動内容・仕事内容について教えてください。

 現在は、海外在住のライター&レポーターとして日本の雑誌や新聞に記事を書いたり、記事のもとになるネタのリサーチをしたりしています。

 また、メキシコで輸出会社をしていた時の経験を買われて、アルゼンチンのステビア(甘味料)を扱う会社のマーケットコンサルタントもしています。

 「世界が拠点な生き方☆世界が拠点な子育て」というのが自分の今のライフテーマですが、これは生き方が仕事でもあり、仕事が生き方につながっているような、そしてその舞台は世界といったことをイメージしています。ひとりひとりが好きなことをやっている社会はすばらしいと思うので、自分自身そういう大人の1人でいたいです。

 また、「社会にどう還元していけるか」という思いも強いので、今後10年はそういう視点でまた何かを起こしていきたいと思っています。

――最初に海外に渡ったキッカケについて教えてください。

 学生の時に1人で米国に行ったのが本当の意味で「海外に渡った」経験でした。その時は語学も含めて「今まで自分が日本でやってきたことが十分通じるんだ」という自信と、これからの課題や方向性が見えて帰ってきた感じでした。

 その後、大学生の時にアイセックの海外インターンに応募し、ドイツ(ドレスデン)に行ったことが、海外畑を歩きだす大きな転換期となりました。

――アルゼンチンと日本の違いをどういった部分で感じていますか?

 人の底に流れる優しさや温かさはどちらの国でも同じでしょうが、その表現の仕方が違うなあと思います(アルゼンチンはラテンだけに身体的タッチも多いし、情熱的な表現をするなど)。

 あと、時間の流れ、時間のとらえかたが違います。とにかく「遅い」! 食べる時間が遅いし、人が集まって終わるのも遅い(&長い)。

 よくしゃべってよく笑うのは、私の出身地大阪の人たちと似ているかなあと思いますが、全体的に日本人に謙遜傾向があるのとは対照的に、アルゼンチン人、特にブエノスアイレスの人たちは前に前に出てくるかな〜(笑)。1のことでも10に見せて言うのが上手というか……。

港町でもあるブエノスアイレス

――アルゼンチンの変わった商習慣があれば教えてください。

 商習慣と言えるかは分かりませんが、「Tomamos un cafe(カフェでも飲みましょう)」というのが、「会議しましょう」とのお誘いの定例表現であること。「ちょっとアノ話を詰めましょうか」とか「ちょっと会って話しましょうか」など、何でも「カフェでも飲みましょう」と表現されます(笑)。

 また、商習慣ではないですが、政府が条例を頻繁に変えるので、働く際には政府の動向に要注意です。

 最近も海外からの送金額にさらなる制限がかかりましたが(1人につき1カ月1000ドルまで)、「これほどまでに!」というくらい条例の変更が多いので、ある程度どんな変更があっても対応できるくらいの自己防衛対策が必要です(アルゼンチン以外で会社登録した方が有利か? 国外の口座で取引できるか? など)。

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