米国株高にもかかわらず、ユーロ安を嫌気して売られ軟調清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年11月16日 16時05分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8463.16円 ▼78.77円
売買高 13億4573万株
売買代金 8234億7800万円
値上がり銘柄 499銘柄
値下がり銘柄 1235銘柄
騰落レシオ 78.45% ▼8.35%

日経平均

米国株高にもかかわらず、ユーロ安を嫌気して売られ軟調

 米国株は堅調、米ドルも落ち着いた動きとなったのですが、ユーロに対して円高が進んだことなどから上値の重い始まりとなりました。寄り付きの売り買いが一巡となった後も、円高気味ということや外国人売買動向(しじょうすじ推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたこともあって上値の重い展開となりました。それでも下値を売り叩くような動きもみられなかったのですが上値の重さを嫌気したところでユーロが軟調となると昼の時間帯に先物を売る動きもあり、下値を試す動きとなりました。

 後場に入ると一段安、日経平均は節目とみられる8500円を割り込んでの推移となりました。大きく売り叩く動きも依然としてみられなかったのですが、引けを意識する時間帯に再度ユーロが売り直されると指数も下げ幅を広げる場面もみられました。閑散とした状況にはかわりなく、売り急ぐというよりは買いが入らずにちょっとした見切売りに押されるというような感じでした。ユーロが下げ止まると途端に指数の下落も止まり、先物の買い戻しが入り底堅いと言う展開となり、結局依然として方向感がみられない相場という感じです。

 小型銘柄も見切売りに押されるものが多く冴えない展開となりました。東証マザーズ指数やジャスダックTOP20は大幅安、二部株指数と日経ジャスダック平均も軟調となりました。先物はまとまった売り買いは散発的にみられましたが、大きく指数を動かすというよりはユーロの動きに連れて右往左往していた感じです。相変わらず小口の目先的な売買が中心となっているものと思います。

 依然として売買高、売買代金ともに盛り上がらず、下値を試す場面はみられたものの方向感に乏しい感じです。欧州金融不安が根強いから為替が落ち着かず、為替が落ち着かないのだから先行きに対して不安にあり、売り買いともに手控えられるということなのでしょう。日銀の金融政策決定会合の結果が発表されても全くといっていいほど市場の反応はみられず、政府金融当局の方向性が見られるまでは為替動向に振らされながら右往左往するだけの展開が続くのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 遅行線が日々線を割り込んで下値を試す動きとなりました。RSIはまだ下落が続いて下値余地もあるのですが、ストキャスティックスは底値圏にあり、底堅さもみられるものと思います。ただ、上値も雲に押さえられる格好で重い状況は続きもう少し調整が続きそうです。

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